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水深800メートルのシューベルト|第1063話

ラッタルを昇ったところにある廊室で、貰った錠剤を三錠ほど口に含み、ガリガリと奥歯で砕いた。不快な苦みが口から喉、そして胃の奥にまで広がっていくようだった。眠って起きれば、艦長の話が全て嘘で、休養になったという知らせを受け取ることができる。そう自分に言い聞かせて自分のベッドのある居住区画のハッチを開けた。
 
 

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 喉がひどく乾いていた。眠っている途中、起きてトイレに行ったような気はするが、ベッドから降りた微かな記憶も残っていなかった。何ガロンでも飲めそうな気がして、水の入ったペットボトルを一瞬で空にすると、再び頭の中がふわふわと浮き、泥濘に引き摺られそうになった。

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