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水深800メートルのシューベルト|第1008話

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  体を鎮めるような眠気と意識の揺り戻しの間で無限の間揺れ動いていた。緑の魚雷格納庫の隙間に毛布を敷いて寝たのが間違いだとわかっていた。

 勤務前に食堂に行くのが水兵の習慣なので、そろそろ動いてもいいはずだ。しかし、彼はベッドに横向きに寝転がって、携帯ゲーム機をやはり横向きにしたまま、ぼんやりとそれを見つめ、口をポカンと開けたまま、指だけは半ば機械的な正確さと激しさでボタンを押し続けている。その表情は不機嫌というより、魂を失ったように生気が出ていなかった。


 僕はしばらくそこに立って、彼が起き上がるのを待っていたが、それが叶えられそうにないのを悟ると、足元にある荷物を掴んでベッドスペースを出た。これ以上文句を言うと、暴力的な彼は怒鳴りだしかねない。

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