そのせいで、よろめいて落ちそうになり、慌てて右側の手擦りを掴んだ。すると、もう一度頭に何かが当たった。首を傾けて横目で見ると、ダカーリの靴がすぐ傍にあった。蹴ってきたのだ。
カッとなって、その足を掴んで引っ張った。すると、大きな体躯が落ちてきて、僕の体の上にのしかかるようになった。しまったと思ったが遅かった。ラッタルの上でがっしりした体を支えることができず、数段を転がり落ちるような形になった。
「何するんだよ、どけよ」
僕が叫ぶと、ダカーリは乗っかって一緒に落ちた体を起こした。
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