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水深800メートルのシューベルト|第408話

「このマザコン野郎マミーズボーイが、バーナード構わねえ、ぶん殴れよ」
 メイソンはバーナードに震える声で命じたが、彼は車の方に向かって、僕から怯えた視線を切らさないようにして、一歩ずつ離れて行った。


「もう一度言ってみろ! お前ら殺して僕も死ぬんだ」
 このムカつきとつき合うくらいなら死んだほうがましだ。彼の目は怒りに燃えていたが、みんな死ぬと思うと、もう怖くなかった。僕は何かに導かれるまま、今度は外さないよう、狙いをメイソンに定めて引き金を慎重に引いた。


 カチャ。
 一瞬の静寂の中で、ハンマーの起きる音だけが耳に響いた。

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