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水深800メートルのシューベルト|第136話

 ママが僕を褒めてくれたのが嬉しくて、にこにこと笑ってママの顔を見た。しかし、ママは僕に気づかず、オリビアさんにいつ迎えに行くとか、連絡先を交換する話に夢中になっているようだった。パパは相変わらず憮然とした表情で、ママをせっついたり、具合が悪いとでもいうようにしゃがみ込んで地面に唾を吐いたりして過ごしていた。

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 窓の左右からオレンジ色に光る球体が僕らの傍に飛んで来てはあっという間に後方に消えていく。それが無限に続くので途中から数えるのを止めてしまった。

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