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水深800メートルのシューベルト|第739話

「指示を待たないといけなかったんだろう? 知っているよ」
 面倒臭くなってきた。今日一日ずっと体を動かしていたので、早く休みたい。そう思って、相手が話を切り上げてくれるのを願った。


「それは一つだ。命令がないのに勝手な真似はしない」
 エウヘニオの言葉は、入隊時から何度も教官たちに訊かされていたことだ。僕は何度も頷いて毛布に手をかけた。


「まだある。お前はわかっていないんだ。やつらは何を恐れているか? 反乱や反抗だ。勝手に人の銃を集めるな。以前陸軍で乱射事件があっただろう。とにかく軍隊では指示を待て。射殺されても文句言えんぞ」


「わかったよ」
 少しのトラブルを大げさに話す彼に胸をチクチクと刺されるようで不快になり、早くその話題から逃れたくなった。


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