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水深800メートルのシューベルト|第1019話
「お前病んでいるじゃないか? ゲイル先生に薬を処方してもらえよ。そのうちに幻聴が聞こえるようになるぜ。やめてくれよ。こんな狭いところで錯乱するのだけは」
いい気分を害されて黒い靄が頭の中に広がってきたが、いつものロバートはこんなものさ、そう念じることでそれを掻き消した。彼は更に続けて言った。
「こんなところで暴れないでくれよ。そうなったら魚雷と一緒に外に放り出してやるからな」
僕は不快さを抱えたまま、口元だけで笑い、早くそのくだらない話を終わらせようと、名前を知ったばかりの眼鏡の男に話を振った。
「それで、敵艦らしき音は拾えたのかい?」