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水深800メートルのシューベルト|第1142話

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 医務室は、例外的に電力使用が認められて、電灯の光が散乱して眩しいくらいだった。その光が、人だかりの隙間のあちこちから僕の目を傷めつける。涙交じりの息遣いの音が、そこかしこに聞こえていた。


 青いビニールシートにくるまれた、つい数時間前までは闘い続けていた有機体はいまや無言で、ドリー兵曹長の指揮の下、手際よく端を縛られ、布担架に乗せられていた。僕は、壁のように立ち尽くす水兵達を押しのけて前に出る事ができなかった。


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