あの子の名前は……、ええと、メリンダだ。左右の目の大きさの違う痛々しい顔を思い出していると、僕もまだお尻が痛むような気がして、ベッドに座っていることも不安になる。立ち上がって自分のお尻をそっとパジャマの上から触ってみる。痛みはなかった。パジャマの中に手を入れ、もう一度触れてみる。ザラザラしたかさぶたの感触が手に伝わってきた。そっとかさぶたをめくろうと爪を立てたが、痛くなりそうなのでやめた。
立ち上がった所からベッドにそっと腰かけてみる。微かに鈍い痛みと共にパパの恐ろしい顔が頭に浮かび、目をぎゅっと閉じて、その顔を消そうとした。
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