迷惑がっていると思われないよう、慌ててつけ加えた。「いや、住所を知らせていなかったと思って」
「私の弁護士が、昔あなたの弁護士だった人に連絡を取ってくれたの。本当は消息を教えたりしないんだと、渋っていたけどね。で、その弁護士に会いに行ったの」
ラスウェルさんだ。あの人がメリンダに僕の家を? そう話を予想していると、メリンダは言った。
「あんたの義理のお父さんに電話してくれたの。勿論、余計な事は言ってないわ、私が出所したばかりだということ以外は」
「ラスウェルさんに会ったのかい? それで彼から僕の居場所を?」
僕は話の続きを聞くことにした。
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