「ふん、それなら教えてやってもいいが、くれぐれも俺たちの商売の邪魔はするじゃねえぞ」
リーダーらしき男は、ポケットからナイフを取り出してちらつかせた。それは照明から光を反射して、チラチラと目障りな光を放っていた。
「おいおい、俺たちは喧嘩しに来たんじゃねえ。でも、どうしてもというならなあ……、アシェル」
やにさがった目をしていたメイソンは、急に鋭い目を僕に向けてきた。合図だと思ったので、拳銃のある左腋に手を突っ込んだ。
白髪の後ろのチビたちは、顔を引きつらせて、てんでに一二歩後ずさりをしていた。
第428話へ戻る 第430話へつづく