「心配いらないのよ。お金なら何とかなるわ。ここでアシェルにも嬉しいニュースがあるの……」
「ちょ、ちょっと待ってよ。僕は地元の高校に行くし、お婆ちゃんにその話はしたの?」
僕は、今現れたばかりのママに懐かしさを感じるどころか、今のお婆ちゃんとの生活を揺るがされることに警戒心がこみ上げてきて、思わず大きな声を出した。
「オリビアさんにはお世話になったけど、これはママとあなたの問題よ。で、ニュースっていうのは、ママ、やっと本当の幸せが掴めそうなの」
爛々としたママの目を見て、嫌な予感に捉われた。
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