水深800メートルのシューベルト|第579話 7 吉村うにうに 2023年6月17日 12:47 ラスウェル名乗る、青くて皺ひとつないスーツを着た男は、弁護士だと紹介されていた。彼は、僕に、手短に起きた出来事を正直に語る様に告げた。 僕の話を聞いている間、彼はスーツの袖のボタンを触ったり、ネクタイの結び目を手で確認したりしていた。僕の話など、ピカピカのスーツより価値が無いのだと、悲しい気持ちでいると、彼は手のひらを向けて、話を止めた。「大体わかった。海軍の紹介でここに来たけれど、正直、こんなガキのギャングごっこをしている奴の弁護なぞ、気が進まないね」 第578話へ戻る 第580話へつづく ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #小説 #連載小説 #長編小説 #連載長編小説 #潜水艦 7