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水深800メートルのシューベルト|第1040話

「心配するな、さっきのエンジニア捕まえて訊いたら、そう答えやがったんだよ。今はバッテリーに切り替えたらしい。バッテリーはたっぷりあるから艦の航行には支障ないってよ。まったく……驚かせやがる。原子炉はこれからトラブル調べて再起動するらしいぜ」


「ちゃ、着底したんじゃないのか? まさか、敵艦に沈められたんじゃないだろうな?」
 原子炉の緊急停止。艦内のトラブルの対処法は一通り訓練していたが、原子炉となるとエンジニアに任せるしかない。放射能漏れが生じるのではないかと怖くなった。ロバートは僕を嘲りながらも、安心させようと言った。

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