舞台「群青に散りゆく」観劇
中目黒キンケロ・シアターにて、9月1日(金)19時の回を観劇。1ヶ月前にコウガさんにお誘いを受けていだもののすぐにはチケット予約を出来なかった私。
数日前に行ける!って思って、チケットをとろうとすると行ける時間帯は最前列だけがあと数枚残ってて……
今思うと運が良かったというか、タイミング違ったら生で舞台がみれない事態が起こってました( ˙˙"٥)
観た感想と致しましては……泣きすぎて頭痛い
※ネタバレしてるんで、見る予定の方は読まない方がよきよ
あらすじ
特攻兵を選んだ男と選ばれた息子の物語
昭和20年、戦火は日本本土にも達し、度重なる米軍の攻撃で「本土上陸を阻止する」ために
最後の特攻隊が編成されていた。男は特攻兵を選ぶ任務に就き数多くの若者を戦地に送り出していた。 そんな中、一人の特攻兵が脱走してしまう。急遽、特攻志願兵を招集することになったが、やってきたのは能楽師の元に嫁いだ姉の息子と実の息子の2名だった。どちらかひとりを特攻兵に……。
そんな時、男の元に1枚の便りが届いた。
こんなん泣かない方が無理ですよ。
結果が私は分かっとるものやから(特攻兵の人達が命を落とすこと)、特攻兵の人らが出てきた時点でなんか
生まれる時代が違えば私の大切な人が特攻兵になってしまうことも、さらに言えば日本がいつまでも平和かは本当に分からないことだから、これからの未来でまたこんなことが起きたら……って現れただけで涙が出てきたのでもう私はそのあとからずーっと涙が頬を伝ってた気がします。はい。
足の怪我で、能楽師になることを諦めてる男(名前が出てこぬのでAとする)と
そんな友人の能を誰よりも見たいと、医師を目指している男(Bです)
2人のぶつかり合いもまた泣ける……なんや、私の涙腺枯らしたいんですかね?枯れましたよ、ありがとうございます。
志願しに向かっていってしまった後の、残された側の悲痛な声。
胸張り裂けますね。
嫌だよね。日本のため、お国のために、自分の人生犠牲にして、大切な人の命が散るのを見守って
狂ってしまわないほうがおかしいぐらい、異常な光景が、私の産まれる前に実際起こっていたと思うと
いたたまれない。
こんな光景、舞台上の上だけに留めておきたい。
こんな思い、二度と誰にもさせたくない。
そのあとも怒涛の涙腺への攻撃はやまなかった。
にほんは負けると分かっていながら、上からの命令だから、と歯を食いしばりながら、自分がやっていることに対して疑心暗鬼になる…。
上からの命令には逆らえない、下には死ににいけと日本が敗戦することを隠しながら言うしかない。
え、辛すぎる。こんなん私やったら逃げて崖から落ちたくなるよ。けどきっと今まで自分が命令して、国のために命を捧げた若者がいるから死ぬにも死ねんよな…板挟みの極みやん。そんな極みいらんわ。
そんなしんどい状況の中、男をさらに追い詰める……え、これ以上追い詰めるの??なに???不幸の詰め合わせセット頼んだの誰?返品して。
15歳の志願兵の子が、恋仲の子と逃亡。からの捕まえられそうになって、自分の銃で……なぁんでぇぇぇなんで死ななアカンのぉぉぉ。
そんなこったで特攻兵に一人空きができてしまうんですね。ええ。嫌な空きですわ。
はい。不幸のオンパレード来ます。
姉の息子Aが志願してくるーーーーうあーーーおまえーーー帰れぇぇぇぇぇ帰ってくれぇぇぇぇ
さらに、自分の息子Bまで志願してくるううううううはぁぁぁぁぁぁ!???!?
※この前のシーンでお嫁さんがBさんのお母さんに赤ちゃんできた報告して、めっちゃニコニコハッピー。
からの、B氏帰宅。からの、報告しようと思ったら親友の母親が「A(親友)が特攻兵に……!」ってなって赤ちゃん報告うやむや。
妻になんか言いたげな男B!おま!まさか!!!!おい!!!志願するつもりか!!おい!!!!
ってなことがあり、もう男はヘトヘトですよ。ええ。かわいそすぎる、お茶飲む?あ、お茶……:(っ ;ᾥ; c):⇐この後の展開でお茶で涙腺やられる私
さらにですよ、妻からのB氏への手紙が男の元に届くんですよ。妻の名前タエコだった気がする……あってる????
上司が先に手にするから、男は見ちゃうのよ。あーた、人の手紙を……って思ったけど時代的に先に読むもんなのかな…?変なこと書いてないか確認的な意味で。けど私情は絶対入ってたと思うんよね。
うん。内容。たえこ(仮)さん。川に飛び込むの巻。
おま!早まるな!!!!ちょ!!!!ほんと!まだどっちが特攻兵になるか決まってへんのに!!!
……男の心労考えると、辛かろうて……。
合間合間にも色んな人達の思いが見え隠れして、
最前列で見てたのもあって、女の子たちがふるさと歌ってる時に泣きそうなのを誤魔化してる客席側に座ってたお人の顔、めちゃくちゃこらえてて、もう泣いてええんやで!!!ってなったな……。
朝鮮の人(であってるかな…?)が故郷の曲をきいて、辛そうになってるのはもうほんと…戦争何もいいもの生み出さんのになんで起きるん……って気持ちになった。
うん……んで、私の涙腺が1番やられましたのは
男の姉と妻がやって来て男が「2人はとばない。代わりが見つかった」って言った後に、妻と2人話すシーン。
私の頭は代わり……???って?マークが出まくった。そんなタイミングよく代わりなんて見つかる?
って。
妻とたわいも無い話をしながら、辛そうな男。
そしてその男の様子に気づく妻。
お茶を入れる手が震える妻。
……あぁ、自分が代わりに死ぬ気だこの人。
ぐあって苦しくなって、死なないで!やめて!って言いたいのを必死に押し殺して「あっついお茶いれますね」って気丈に振舞おうとする妻……
……家族の人形渡す時「これをあげます」って言った後「貸してあげます」って言い直した彼女の気持ちを考えると、そんな、気持ちになった人がどれだけいたのだろうと。そして、もしかしたら、自分も今は平和だからいいものの、そちら側に回る可能性だって0%では無いと考えると……
最後まで観終わった後
2時間20分の舞台だったけれど、集中力が欠けることなく、世界観に没頭できた。
気がふとぬけるシーンと張り詰めるシーンがうまいこと入っていて、ずーっと肩の力を入れなきゃいけないものではなかったから重い話でも受け止めきれたのだと思う。
観る人によって、感想はそれぞれだろうけど
私は今日この日この舞台を見れてよかったと思う。
明日明後日、最後まで群青に散ってきてほしい。