岡上ヌーボー2023に参加してきました!
こんにちは!明治大学農学部生命科学科3年の小林瑞季です。
前回に引き続き、昨年度の明治大学かわさきワインプロジェクトの活動報告をさせてください。
過去の記事をまだご覧になっていない方は、ぜひそちらもご覧ください。
2023年11月3日。
この日は、神奈川県川崎市麻生区岡上にある蔵邸ワイナリーで、岡上ヌーボーの解禁イベントが行われました。
私達、明治大学かわさきワインプロジェクトの学生が、栽培から瓶詰まで携わってつくりあげた初めてのワイン、岡上ヌーボー。そんな思い入れのあるワインの販売に、胸が高まりました。
さらに本イベントでは、私たち明治大学農学部・理工学部に加え、周辺にキャンパスをもつ和光大学、田園調布学園大学の学生も出店し、盛況のうちに終了しました。
新宿から電車で30分という近さながら、自然に恵まれた地、岡上。
そんな素敵な場所で行われる、ワインを通じたまちづくり。
今回は、私たち明治大学の活動にクローズアップしてご紹介していきます。
岡上ヌーボーの魅力、私達との関わり
ワイナリーの入口を入ると、まず目の前に見えてくる重厚な蔵。
ここで、本イベントの主人公である、岡上ヌーボーが販売されました。
岡上ヌーボーは、海外から輸入したブドウを国内で醸造する「国内製造ワイン」ではなく、栽培から醸造までの全てを日本で行う「日本ワイン」。しかもその全ての工程が、ここ岡上の地で行われています。
令和2年に発表された国税庁のデータによると、国内のワイン流通量に占める日本ワインの割合はわずか5.4%。そんな生粋の日本産ワインが、新宿からわずか電車で30分の地でつくられている驚きの事実。これが、岡上ヌーボーの大きな魅力の一つでもあります。
農業に興味がある人より、ない人の方が多いこの世の中。農学を学ぶ私たちにとって、興味がない人の興味をどうかき立てるか。これにははこだわりたいところです。通常、ブドウ畑やワイナリーに見学しようとすれば、基本遠出になり、多くの時間を要しますが、蔵邸ワイナリーのように都心から近い場所であれば、ちょっと行ってみようかな、と気軽に足を運べるので、ワインを通じた農業への興味をかき立てることができるのではないか、と思っています。
ふらっと立ち寄り、自然の豊かさと食のルーツに触れる。帰ったら、その日見た景色を思い返しながら、大好きな誰かと、ワイン片手に語り合う。そんな体験を通して、農業の魅力と可能性を感じる。これこそが、岡上ヌーボーが街と人に生み出す価値だと思っています。
先ほどもお伝えした通り、私たち明治大学かわさきワインプロジェクトの学生は岡上ヌーボーができるまでの全工程に携わりました。
ブドウ栽培から、酵母づくり、醸造、ラベル貼り、瓶詰、そして販売まで。
講義で学んだことを、実際に自分の手を動かして実践してみる。実物に触れ、その質感と香りを全身で感じることで、面白さがより一層増す。大学在学中に、こんな貴重な経験をさせていただいていいのかと、毎回の講義と実習が楽しみで仕方なかった半年間。そんな私たちのパッションが詰まったワインは、光り輝いて見えました。
CHEESE STANDさんのチーズを添えて
さらに本イベントでは、プロジェクトメンバーのうち農学部の学生が、渋谷区にお店を構えるCHEESE STANDさんのチーズを3種類販売しました。
CHEESE STANDさんのコンセプトは「街に出来立てのチーズを」。
そこには、身近な場所で、新鮮で美味しいチーズを味わってもらいたいという、藤川真至社長の思いがあります。
初年度のかわさきワインプロジェクト6回目の講義では、そんな藤川真至社長をゲストスピーカーとしてお迎えしました。
大学を休学して、バックパッカーの旅に出た藤川さん。その時に訪れたイタリア・ナポリでのチーズとの出会いが、全ての始まりでした。
授業の後半では、藤川さん自らが、モッツァレラチーズづくりを実演。熱湯の中で、リズムよくちぎられていくチーズたち。出来立てを試食させていただいたのですが、食べた瞬間あまりの美味しさに、あちこちで感動の声が出ていました(笑)口いっぱいに広がる牛乳の甘さ。講義の中で、牛乳選びが非常に重要だとおっしゃっていた意味がよく分かりました。ワインと同じで、原料が大事であるということ、チーズも一緒なのです。牛乳が活きていることを実感できる出来立てのフレッシュチーズ。あの美味しさと感動は忘れません。
そんなCHEESE STANDさんのNote、是非ご覧ください。
建築学科が構想する岡上の未来
また、プロジェクトメンバーのうち、理工学部建築学科の学生は、岡上のまちづくりを提案しました。
全て手作りの展示物。外の展示では、今回の岡上ヌーボーができるまでの過程や、明治大学かわさきワインプロジェクトの活動を紹介。蔵邸の2階では、パネルを用いて、岡上のまちづくりを提案しました。
畑の中の井戸端休憩所、薪小屋オフィス、岡上里山小学校、暮らしの中にあるマイクロ貯水池など、岡上の地形を活かしながら、自然と農業が身近に感じられるまちづくりへの工夫。合わせて30個ほど挙げられていました。
一見、あまり関わりがなさそうな建築と農業が、実は相乗効果を生み出す可能性があること。岡上の都市型農業を活かしたまちづくりは、人々の心を豊かにすると感じました。
最後に
今回一緒に参加した、和光大学と田園調布学園大学の学生は、石窯で作る出来立てのピザや、学生運営農場で採れた野菜を用いた総菜などを提供。
それぞれの大学が、それぞれの形で携わった今回のイベント。農業は多方面での関わりを生み、つなげる可能性に満ちた産業だと実感しました。
そして、ものづくりが身近になれば、食の楽しさが増す。何気ない日々の時間が、大切なひと時になる。それが結果的には農業や自然への興味を掻き立てることにつながる。それを実感できる素晴らしい体験でした。プロジェクト初年度に活動をスタートした私たちは、この活動を次につなげていく使命がある。そう感じる機会でもありました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに!