中学受験の後に何をすべきか?
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この10日間、体調を崩していたのと、忙しい状態が続いていたのとで、日記を更新できませんでした。今日から再開します。
2月1日から2月3日にかけて、首都圏の主だった中高一貫校で入学試験がおこなわれます。中学受験は親御さんの関与する割合が高いので、Twitterなどのソーシャルメディア上でもこの時期は数多くの関連投稿を見ることになります。
私は中高一貫校の生徒が比較的多い関係で、"中受を終えた後”の中学生・高校生を指導する機会が多いです
手厚いサービスを競い合う進学塾とは異なり、中学校や高校はそこまで面倒見がよくありません。また、首都圏の難関中高で特に見られる現象ですが、偏差値が高くなればなるほど放任度も上がる傾向にあるということです。学校はあくまでも人間関係を構築する場所であって、勉強は塾でやるという流れで6年間を過ごすことになります。
そのため、中高一貫校の中学生は安穏とした学校の空気に溺れてしまって、気がついたら学校の試験が赤点だらけ、模試を受けても全然ふるわない、もう後がないという危機的な状況に陥りやすいです。
いっぽう、中学受験の勢いをそがないために、受験終了後ただちに鉄緑会に通って大学受験の準備にとりかかるという流れも最近目立ちます。特に開成中学と桜蔭中学の新入生にその傾向が強いです。
私が首都圏で教えていた頃に生徒から何度も聞いたのが、「鉄緑の同級生が修学旅行にテキストや宿題を持ってきた」という話で(もちろん鉄緑会の生徒全員がそうするわけではありません)、生徒にそこまでさせてしまう塾というのもいかがなものかと私は思います。もっとも、彼らは修学旅行で同室の同級生からどんなに冷たい目で見られても、もっと大切なものがあると信じているのでしょう。
十代の頃にしかできないこと、学べないことはたくさんあり、それは試験でよい成績を取るための勉強だけではないと私は信じています。文章を読んだときにその行間を探ること、身の回りの出来事に好奇心を膨らませること、目の前にいる人の気持ちを汲むこと、これらは全て試験に出ることはありませんが、そういう習慣がついている子とそうでない子は、大人になったときに確実に「差」がつきます。
2020年代に入ってから科学技術がいっそうの進展を見せており、これまでの常識では計り知れないような新しい局面が次々と立ち現れています。暗記を主体とした過去の経験を積み重ねるだけでは、人間はもはや人工知能(AI)に勝てなくなっています。また、英語の試験の成績は良いのに、外国の人や文化には全く興味がないという子どもがいたら、やっぱりどうかしていると思います。
とはいうものの、崇高な理想論だけでは肝心な成績が伸びないことも十分承知しています。「7:3の法則」と私が勝手に読んでいる経験則があって、これまでの指導経験から、現実7割、理想3割(または現実8割、理想2割)の配分で授業をすると大抵うまくいくことが多いです。ここでいう「現実」とは、具体的にいうと、学校や模試の成績を上げることです。
私の指導の特徴は、成績を上げることで生徒に自信をもってもらい、そこを突破口にして好奇心のアンテナを広げていくというものです。言葉にすると簡単に聞こえますが、これを実践するとなると、なかなか難しいです。
我流で指導を始めて20年。もう若いとは言えない年齢になりました。あと何人の生徒を教えられるか分かりませんが、私にしかできない指導を、今後も続けていきたいです。
苛烈な中学受験を終えて、少しほとぼりを冷ましたいというご家庭のお子さんがいらっしゃいましたら、ぜひ一度お問い合わせ下さい。
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