日栄社の英作文本は意外と使える!
★連絡先
メールでの連絡先は、
oitatutor@gmail.com
です。また、Twitterアカウントは
https://twitter.com/oitatutorです。
私が高校生の頃は定番の受験参考書や問題集というものがなかったので、本屋に並んでいる本を適当に選んでは数ページで諦めて次に向かうの繰り返しでした。
学年が上がってからは「○○大学合格作戦」に載っている本をやるということを覚えましたが、合格体験記の記述は1.5倍増し(やってもいない問題集をさぞ何周もしたかのように自慢する)のこともあると、後から学びました。
当時、田舎の小さな本屋には日栄社の本がズラリと並んでいました。この出版社の問題集は薄くて値段が安かったので、学生にも優しいのが特徴でした。私は主に古文や漢文の勉強用に買ったのを覚えています。
ただ、英語に関しては一度も使わなかった気がします。
指導者として英語を教えるようになってからもしばらくは日栄社の本は使いませんでした。今から10年くらい前に英作文の特訓にハマっていた時期があるのですが、書店や中古書店でいろいろな参考書を物色していたら、日栄社の英作文本が非常に優秀であることに気づきました。
日栄社の英作文本の特徴は、日本人の編集者による複数の英訳例が掲載されていること、それだけでなく「米人訳」もついていることです。
日本人訳と米人訳でけっこうな違いがあることもあり、非常に興味深いです。私が見た感じでは、アメリカ人が英作文を考えるときはPlain English、つまり難解な構文や単語を使わず、できるだけ平易な文を書こうとする傾向があるように思います。
アメリカでは法律を制定してまで積極的な「平易な英語」を普及させようとしていることがよく分かります。この米人訳も、そのような米国内での雰囲気を反映したものなのかもしれません。
私の手元に、『英作文ナビ』の前身である『毎年出る頻出英作文』があります。この中からいくつか英作文の文例を見てみましょう。
アメリカのドルに対して日本円の値打ちが上がったおかげで、最近は海外旅行が安くできるようになった。(白百合女子大、43番)
この(A)と(B)が日本人訳、おそらくは太田千義氏による英訳だと思われます。一方、米人訳はどうでしょうか?
日本人訳の(A)と(B)に比べて、米人訳は英文から受ける印象がかなりソフトになっているのがおわかりいただけるでしょうか?
いちおう私の英訳も載せておきますね。
うーん、やっぱり固いですね。先頭にly、最後尾にもlyの副詞がついていて、形があまり良くないです。せっかくだからAIにも英訳させてみましょう。
やっぱりDeepLに一日の長ありですな。
★連絡先
メールでの連絡先は、
oitatutor@gmail.com
です。また、Twitterアカウントは
https://twitter.com/oitatutorです。