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デザインを組織全体の共通言語に。Goodpatch社から“デザイン文化”をインストール中!

偉大なプロダクトは、偉大なチーム(組織)から生まれるーー。

ユーザー視点に立ち、モノだけではなく「体験」を届ける重要性が叫ばれる現在。ユーザーが求める体験をデザインするために、最適な組織体制・プロセス・風土を兼ね揃えていることが、企業の競争優位性を左右するといっても過言ではありません。

食に関する社会課題をビジネスというアプローチで解決するOisix ra daichiにおいても、顧客視点を持つことを組織文化として育んできました。そして、より顧客視点に立ったサービスやプロダクトを届けていくために、新しい取り組みをはじめています。

それが、“デザインの力を証明する”をミッションに、デザインを通じてビジネス課題を解決するデザインカンパニーとして知られるGoodpatchによるデザインカルチャーをインストールする研修プログラムです。

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取り組みを通じて、「デザイン」とはデザイナーだけが取り組むべき課題ではなく、プランナーやエンジニアも含め、組織全員が共通言語としてフォーカスすべきであることを実感したと、受講したメンバーたちは言います。今回は、その内容を共有します。


全員の目線が揃わないと、素晴らしい体験は生まれない

体験設計には、プランナー、デザイナー、エンジニアなど、様々な職種のメンバーが関わります。そのため、全員の目線が揃っていないと素晴らしい体験は生まれません。

はじめに、全員の意識を擦り合わせるために、Goodpatch社のワークショップデザイナー・高城 栄一朗さんから、「これからのビジネスに必要な体験設計のチカラ」というテーマの講義を、職種を超えたメンバーで受講します。

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高城さんの講義では、主に3つのことを伝えてもらいました。

(1)体験設計において重要な考え方
(2)デザインを組織全員がフォーカスすべき理由
(3)デザイン思考を実践するうえでのプロセス

どんな内容をお話しいただいたかを、簡単にそれぞれ共有します。


(1)体験設計において重要な考え方

体験が重要と言われますが、なぜか? その答えを、高城さんはこう答えます。

「モノやサービスが溢れる現在。『これでないといけない』と、自分たちが提供するプロダクトやサービスが選ばれる必然性を生むために、体験設計が重要となる」

その上で、体験価値を高めるために、2つの考え方が大切になります。

ひとつは、「短期の売り上げから、長期のリレーションシップ」

サービスやプロダクトの購入(契約)をゴールとするのではなく、購入は企業と顧客の関係のスタートであって、お金をいただき始めた後が肝心という考え方です。長期的に付き合っていただけるように、ユーザーにハッピーな体験を与え続けられているかどうかが成功の鍵になります。

もうひとつは、「PDCAからOODAループ」

OODAとは、「観察(Observe)」「仮説構築(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」の頭文字です。PDCAは最初に計画を決めて、実行をして、結果を検証し改善を図っていきます。一方、OODAはいきなりプランは立てません。市場やユーザーをじっくりと観察することからはじまります。そして、「こうなると、いいのでは?」という仮説を立てて、試しに実行し、検証を繰り返す。

業務の効率改善など、明確な数値目標があるプロジェクトにはPDCAを、何をすべきかから考えるプロダクト開発やサービス改善にOODAループを取り入れるケースが増えてきています。

(2)デザインを組織全員がフォーカスすべき理由

デザインという言葉を紐解くと、辞書にはこう書かれています。

「デザインとは、生活に必要な色々なモノを作るにあたって、機能はもとより、美しさや調和を考えて、一つのモノの形態、あるいは形式へとまとめ上げる総合的な計画、設計のこと」

デザインというと、グラフィックデザインやプロダクトデザインなど、ビジュアルの部分を整えるイメージが強いですが、「造形」だけではなく、機能の部分まで含めて全体を調整していくこと。そのための「調査」や「発想」もデザインに含まれています。

つまり、デザイン思考(デザインシンキング)とは、どういう風に市場やユーザーを調査して、そこからどう発想を得て、計画を立て、あるべきプロダクトやサービスを作っていくか。その思考プロセスのことです。

ユーザー視点に立った体験を届けるために、もはやデザインはビジネスに関わる誰もが共通言語としてフォーカスすべきものとなりました。

(3)デザイン思考を実践するうえでのプロセス

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Goodpatach社が、ユーザー視点にそったサービスやプロダクトを届けていくために、大切にしているデザインプロセスが上の図になります。

最初の「SETUP」では、チームメンバー全員がお互いのことを理解すると共に、プロジェクトでどのような課題を解決するのかの合意を取り、注力する部分を決めます。

次の「PROBLEM」では、ユーザーインタビューや観察など、プロジェクトの本質的な課題を定めるための様々なリサーチを行います。そして、リサーチの結果を様々な手法を使って分析し、ユーザーの本質的な課題であるインサイトを探り出し、その中からプロジェクトで取り組むべき「KEY INSIGHT」を定義していきます。

次のステップ「SOLUTION」では、「KEY INSIGHT」に対する理想の状態とその間を埋める解決策を定義し、設計と骨格を構築します。そこから「PROTOTYPE」を作成し、プロダクトのコンセプトを提示し、これ以降の議論における基盤となるものを作ります。

そして、「DEVELOPMEMT」において、「PROTOTYPE」で作成したものをユーザーが使えるプロダクトへと変えていき、市場に試験投入をするための「Minimum Lovable Product」へと磨き上げます。その後は、「MARKET」のフェーズとして、実際に市場に公開し、ビジネスとしての持続可能性・成長性なども意識しながら、プロダクト開発・改善に取り組みます。

このプロセスは、「SETUP」から「MARKET」まで一方通行なわけではなく、つまづいたら前のステップに戻るなど、行ったり来たりがあることが前提に考えることが大切です。


共感するビジョンを、どのように見つけていくのか?

Goodpatch社との取り組みでは、座学だけでなく、デザインプロセスを組織内で進めていくためのフローを体験的に学ぶワークショップも実施しています。

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例えば、様々な職種のメンバーが混じり合う体験設計において、全員がモチベーション高く、自走していくためにはチームの向かうべき方向を示すビジョンが必要かもしれません。でも、メンバーが共感するビジョンを見つけるのは、簡単ではありませんよね。

そこで、Goodpatch社との取り組みでは、職種や立場を問わず、チーム全員でビジョンの探索を行うことができる「ビジョン探索ワークショップ」を実施しました。

こちらのワークショップの内容は、Goodpatch社のブログに詳細が掲載されてますので、ご覧ください。

ワークショップを受けたメンバーからは、こんな感想がありました

「経営メンバーはミッションビジョンを作っていくのが仕事ですが、 チーム毎にミッションビジョンを感情や感覚も踏まえてすり合わせるのは大事だと思いました。」
「数値では説明できないようなことを決めるときに、誰でも共通の理解ができるように、船旅という例えを用いて具体案まで持っていく方法がすごく理解しやすかったです。 妄想を妄想のまま終わらせることなく、具体案まで持っていく設計にさすがグッドパッチさんだなと思いました。」


いい意味で、お客様を裏切るために

Goodpatch社との取り組みは開始したばかりで、今回ご紹介した内容はほんの一部です。

ただ、世界的にデザインカンパニーとして著名なGoodpatch社から知見を分けてもらうことに、既に大きな価値と刺激を感じていると、社内のメンバーは口々に言います。

ユーザー視点の「体験設計」が求められる現在、デザインカルチャーをいかに社内に築いていくのかの重要性はますます高まっていくことでしょう。

これからも、Oisix ra daichiでは、お客様視点に立ち、いい意味で「お客様を裏切る」体験を届けていくために、デザインについて学びを深めていきます。

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Oisix ra daichiは、第二創業期をともに創っていく人材を募集しています!

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Oisix ra daichiでは、第二創業期をともに創っていく人材を募集します!お願いしたい業務内容は多岐にわたっています。例えば……

・ECでの新規お客様の獲得や既存のお客様に向けたサービスの拡充
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・他社食品ECサイトのコンサルティングや自社サービスの強みを活かしたソリューション提案
・バイヤーや新商品の企画などの商品開発
・物流配送システムの改善構築

カジュアルな面談の場を通じて、業務の内容などを説明していく機会も設けています。ご応募お待ちしてます!

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