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最初からマスターソード持ってたら便利な話

サムネは地元の山の写真です。実家は街のほうにあるんですが、今日は山の方に行く用事があり、かなりテンションがあがりました。ハッピーでした。ハッピーハロウィン。(今年も黒川伯爵がステンドグラスを割る様を見てうれしかったです)

さて、もって生まれた才能は、ある意味「効率がいい」といえます。なにせ、努力せずとも手に入っているわけですから。

例えば、ラスボスを倒しに行くのに、最初からマスターソード持ってたら効率的ですよね。裸一貫でスタートしたとすれば、マスターソードを手に入れるのに相当な努力が必要です。

もうひとつ例えの話をしますと、私の中学生の妹は文房具が大好きで、「将来は文房具になりたい」と言っていました。 が、かなり、難しいと思います。妹は人間として生まれてしまったので、例えば、鉛筆のようになりたいなら、その「紙に自分自身の先端の粉末を付着させる」才能に匹敵するくらい、なにかしらの努力をしなければなりません。これは大変なことです。

その点、鉛筆は持って生まれた才能があり、努力せずとも、当然のように、紙に色をつけ、依然、文房具の王者としての振る舞いを妹に見せつけているわけです。それを見て妹はハンカチを噛みます。言わば、鉛筆は生まれつきの才能があるクラスメイトみたいな感じなのです。

妹はきっと努力をハナからあきらめて、「あ〜あ、私にも鉛筆みたいな才能があったらな。努力なんてしなくていいじゃん。」なーんて、宿題をやりながら、西日が差し込む教室で友達にぼやくでしょう。多分相手は、しゃもじくらいが妥当かな。

しゃもじは携帯で友人の投稿にハートを送りつつ、「なんで妹ちゃんは文房具になりたいわけ?」と妹に聞きます。

妹は「だってなんか、文字が書けたら便利じゃん。」とあっさり。しゃもじは「そんだけかい!w」と妹のほっぺを軽くぺちっと叩いて、2人は笑います。

笑い終えた後で、「でもさ、妹ちゃん、あたしは妹ちゃんの才能が心底羨ましいよ。」と、しゃもじがつぶやきます。「だってあたし、本当は、菅田M暉と付き合いたかったんだもん。 いや、もう諦めたけど。 今はもう、推し変したけど。でもさ…妹ちゃんは、人間として生きてく才能、あたしより、鉛筆より、ずっとあるじゃん。文字書くなら、文房具に頼ればいいじゃん。自分に才能ないなんて、言わないでよ…。あたしから見たら、妹ちゃんの方がずっとすごいのに…。」

涙が、数学のワークの上に落ちました。妹は、いつも笑っているしゃもじが涙を流すのを、初めて見ました。妹は、しゃもじも泣くんだ、そんなことを思いながら、夕日を反射した涙を、見ていました…。

あれ?なんの話でしたっけ?マスターソード?

少々脱線しましたが、妹には金子みすずの「みんなちがってみんないい」を読んであげようと思います。

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