〇うちのレシピ/瀧羽麻子 おいしい人 2024年1月6日 20:52 からあげと卵焼きとほうれん草のごま和えで、ひとつめのお弁当箱との四分の三ほどが埋まった。彩がてら、色とりどりの夏野菜を煮込んだラタトゥイユと、クミンを利かせたキャロットラペも、少しずつ入れてみる。どちらも店で人気の前菜で、きらさないよう作り置いてある。ふたつめには、ピンポン玉くらいに小さく握った三種類のおにぎりをまず詰めた。鮭とおかかはごはんに混ぜ込み、梅干しにだけ海苔を巻いている。うちのレシピ生地、専門用語でいうパート・ブリゼは、さくさくと香ばしく焼きあがっている。冷蔵庫で休ませる時間を十分にとれなかったわりにはよくできている。この食感が大事なのだ。コツはバターと粉を混ぜる時は、決して溶かさないことである。溶けるとねばりが出て、もそもそした口当たりになってしまう。具は卵と牛乳と生クリームにナツメグ少々を加えたアパレイユに、甘くなるまで炒めた玉ねぎとほうれん草をまぜこんである。上にどっさりのせた生ハムの塩気と風味も利いている。パルメザンチーズを振りかけた表面の焼き色も美しい。うちのレシピお弁当のメニューも、家で出る料理も家によってはそれぞれ。その各家庭それぞれの料理を覗かせてもらえるような一冊。おいしそうだなあ。 うちのレシピ (新潮文庫) www.amazon.co.jp 649円 (2024年01月06日 20:52時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する ダウンロード copy #料理 #本紹介 #瀧羽麻子 #うちのレシピ この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート