〇植物図鑑/有川浩 2 おいしい人 2024年1月8日 20:57 テーブルにはツクシの佃煮とばっけ味噌、天つゆ、保温してあったさやかの混ぜごはんが次々に並び、最後にフキの煮物と味噌汁がイツキの手で到着した。汁椀からフキノトウの香りがぷんと漂う。植物図鑑煮立つ湯の中にイツキが二人分のパスタを入れて、多少柔らかくなるまで菜箸で面倒を見る。パスタの面倒を見終えたがイツキが手早くベーコンを切り、空いたコンロにフライパンをかける。ベーコンを先に炒めて、出た脂で次に炒めたのはノビルだ。球根先に、次いで細長い葉を。最後に投入されたのはアク抜きされたセイヨウカラシナ。植物図鑑味付けは基本的にパスタの茹で汁だけだ。それなのにそれだけの味ではない。ベーコンの甘さと塩気は予想の範疇だったが、セイヨウカラシナのほろ苦さとノビルの甘さと!特に球根部分をカリッと噛み砕いた食感と甘い滋味は「アレみたいな」と説明できるものがない。植物図鑑翌日の昼が山菜後御膳になった。ワラビは味噌汁と炊きごみご飯の具、油揚げの細切りと合わせた煮付け、ショウガをのせたおひたし、和え物が確認できた。植物図鑑しなやかなくせに噛むとコリッとしている食感は、ほかに喩える食材が思いつかない。ごま油と醤油の味付けも絶妙だ。白飯にいかにも合いそうなおかずである。植物図鑑ごま油の香りが食欲をそそり、これだけでお代わりがいける。取り憑かれそうになる寸前で、食べる物をワラビに切り替えた。ワラビは歯ごたえを残しつつアクもしっかり抜けていて、成程、実際に料理しなれている人は本を見なくても工程を大胆に省略できたりするんだなと納得できる。植物図鑑そんなわけで、今朝のメニューは洋風に見えてそこからワラビが入り込んでいる。オムレツの具もハムと炒めたワラビだし、コンソメ味のスープも細切りにしたニンジンやゴボウ、レタスなどと一緒にわらびが入っている。植物図鑑日曜は昼、夜と手巻き寿司ならぬオープンサンドパーティになった。フィリングのメインが山菜なのが異色である。まずはコキノシタの天ぷら、ワラビのごまドレッシング和えとからしマヨネーズ和えにベーコン炒め、クレソンは生のものとベーコン炒め、アク抜きが済んだイタドリもごま油で炒めたものが参加している。更には常備菜のきゃらぶきまで。植物図鑑田舎暮らしの私には馴染みのある名前ばかりだった。でも、ここまで幅広い料理に変身するなんて知らなかった。勉強になったな~~ 植物図鑑 (幻冬舎文庫) www.amazon.co.jp 754円 (2024年01月08日 20:57時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #料理 #本紹介 #有川浩 #植物図鑑 2