実家からの嬉しい贈り物
おいしい健康のあずさんです。
夏が近づくと楽しみなのが、福井の実家から送られてくるトマト。母から「送るねー」というメールがくると、ついにんまりしてしまう。嬉しい重みのダンボールを受け取る時は、毎回とても幸せな気持ちになります。
ダンボールを開けると土の香りがまだほんのり。その香りを嗅ぐと、山や田んぼの緑豊かな風景を一瞬で思い出します。
たっぷりの陽をあびたトマトは赤くツヤツヤ輝いて、エネルギッシュでとっても濃い味。自慢ではないですが、どのスーパーで買ったトマトより、このおいしさに勝るものはない、と毎回送ってもらったトマトに齧りつきながら感じています。
トマトのおいしい秘密
野菜に含まれる栄養素というと、ビタミンやミネラル、食物繊維などを思い浮かべますが、トマトにはそれに加えて「グルタミン酸」という旨味成分が豊富。
西洋には「トマトの時期に下手な料理はない」ということわざがあるくらいです。
他に旨味成分として知られているのが、肉や魚などに含まれる「イノシン酸」や、きのこ類に含まれる「グアニル酸」。
グルタミン酸は、イノシン酸やグアニル酸と組み合わせると旨味が飛躍的に強くなる(=旨味の相乗効果)と言われています。
料理好きになってから
私が料理を好きになったのは、このような栄養素や調理学の理論が少しづつ分かってきてから。
「トマトはグルタミン酸が含まれているから、イノシン酸の多いベーコンと合わせようかな。あ、冷蔵庫にしらすが残っているから、これも合うかもしれない」とか、「しめじはグアニル酸が含まれているから、加えてもおいしいはず」など、独り言を呟きながら、毎日料理を楽しんでいます。
またトマトを加熱すると水分が蒸発するので、甘味や酸味が凝縮され、より深みのある味わいに。
どのような料理を作りたいかを想像し、それに向けて加熱をするのか、それとも生で食べるのか。食材や調味料は何を加えるのか。
失敗することもたくさんありますが、自分のイメージ通りの味に出来上がった時は何よりも嬉しいものです。
おすすめのレシピ
先日作った「ツナとトマトの中華風卵炒め」がとってもおいしくて。こんな底力を持っていたのか、と改めてトマトの魅力を感じてしまう一品。
加熱したトマトの力強い味に、ツナの旨味が加わり、ふんわりやさしい卵が全体をまとめてくれます。トマトが冷蔵庫に余っていると、ついついこの料理を作ってしまいます。
材料(2人分)
・トマト 1/2個
・ツナ水煮缶 40 g
・卵 2個
・塩 0.2 g
・小ねぎ 4 g
・しょうゆ 小さじ2/3
・ごま油 大さじ1/2
作り方
1.トマトはくし形切りに、小ねぎは小口切りにします。卵は溶き、塩を混ぜます。
2.フライパンにごま油の半量を入れて中火で熱し、卵を流し入れ、かき混ぜながら半熟になるまで加熱し、一度皿に取り出します。
3.フライパンに残りのごま油を入れて中火で熱し、トマトを両面こんがり焼きます。
4.ツナを加え、しょうゆをまわし入れます。卵を戻し、全体を炒め合わせます。
5.皿に盛り付け、小ねぎを散らします。
このレシピの栄養価(1人分)
エネルギー .........127kcal
たんぱく質 .........9.8g
脂質 .........8.3g
炭水化物 ..........2.4g
食塩相当量 ...........0.7g
食物繊維 ...........0.5g
ごちそうさまという幸せを、あなたへ。
夏野菜は、色も味も力強く、見た目にも元気をもらいます。夏の火照った体にぴったり。暑い時期に夏野菜が食べたくなるのは、体が自然に欲しているものなんだと思います。
味がしっかりしているので、塩を振るだけでもよし、さっと焼くのもよし、酸味を効かせるのもよし。さて、今日は何を作ろうかな。
おいしい健康管理栄養士 あずさん