英語学習道のりMAP

物事をスタートするには順番があります。ピアノを習い始めて最初の課題曲がリストのラ・カンパネラだったらみんな辞めちゃいますよね。英語でこれに当たるのは、いきなりネイティブの人と話そうとしたり、映画を字幕なしで観たりすることです。どう考えたって効率悪いです。まず左右の指がちゃんと動かないと話にならないと思いませんか??

というわけでこれから英語をやろうとしてる人や、勉強を始めたばっかりの人向けに大まかな道筋を示してみたいと思います。まぁ、人それぞれ多少違うところはあるだろうけど、英語の勉強が順調に進んでいってる人は似たような事をしてきた事でしょう。

1. 目標設定

まずは目標を設定しましょう。例えば、1年後までにTOEIC800を取って、ネイティブの人と多少でも会話できるようになる、とか。大事なのは大雑把でいいから期限を決める目標を数値化する実現性のある目標にする、ということです。

期限に間に合わせる為には工夫が必要です。漠然とした勉強は出来なくなり、常に自分の勉強法に工夫を取り入れて最短ルートを進む努力が出来るようになります。

また、目標を数値化してあれば、定期的に試験を受けて自分を客観的に評価することが出来ます。ここではTOEICを挙げましたが、もちろん他のテストでもいいです。しかし定期的に受験して進捗具合を確かめたい時に他のテストは少し高すぎるので(一回で2〜3万かかるものが多い)、自動的にTOEICになる人が多いでしょう。

もちろん試験じゃなくて「〇〇できるようになる!」とかでもいいんだけど、そう言うのは漠然とした目標になりがちかなーと思う。こんな時に点数で出てくるのは客観的で良いですよね。

2. 基本の復習

中学でやった文法を思い出しましょう。全てはここから始まります。僕が最初に使ったテキストはこれです。

単語は知ってるものばかりで、文法のパターン別にまとまってるので本来の使い道とちょっと違うかも知れないけど文法の確認に便利です。ついでに英作文やれば一石二鳥。

この段階で基本の語彙を増やすのも同時にやっちゃいましょう。単語の暗記は正直めちゃくちゃ退屈ですが、やっぱり最初にある程度の語彙を増やすのは後で行う音読練習やシャドウイングにも効果的です。僕が使ったのはこれです。

この教材の良いところは、単語だけ単体で載っているわけではなくて、全て文章になっているところです。そして文章がすごく練ってあって、退屈な感じがあまりしません。

で、この単語の勉強で重要なのが、この教材に限らず、努力しすぎないことです。頑張って血眼になって全ページ全部暗記しようとしちゃダメです。薄ーく理解したら次のページへ進みましょう。どうせその場で暗記したところで、2ページ進んだら全部忘れてますから。2・3周軽めに目を通したらCDを聞きながら一緒に発音する練習をしつつ、分からないところは本で復習しましょう。これで語彙を増やしつつ、次のシャドウイングに備えます。

3. シャドウイング・精読

一つ前までが単なる筋トレだとすれば、ここからが本当の練習です。

シャドウイングとは、耳で聞いた音をなるべく正確に、素早く発声していく練習のことです。ここで求められる能力は, a)正確に英文を聞き取るリスニング力, b)話の流れから知らない単語の意味を推測する力, c)正確に自分の口で再現させる為の発音力、です。

精読とは、一文ごとに全ての意味を調べ、完全に意味のわかった状態で読んでいく読書法のことです。

僕は時間が勿体なかったので二つの練習を同時にやりました。つまりどういうことかと言うと

1.  PodCastを聞きながらシャドウイング

2. 聞いた内容の書き起こしを精読する

3. 精読した部分を(意味や主語の位置を意識しながら)再度シャドウイング

4. 理解が足りなかった部分をもう一度精読(理解してシャドウイング出来るまで3と4を繰り返す、ただしトピックに飽きたらやめる)

5. 次のエピソードもしくは次のトピックへ進む

シャドウイングと精読を繰り返すことで、podcastの内容がどんどん理解できるようになっていき、意味がわかりながらシャドウイングすることで、どの部分で話者がアクセントを置いていて、どこからどこまでが主語になっているかなど、英語の読解力・発音・リスニング力を総合的に高めてくれます。この練習をやるには書き起こしのあるpodcastが必要になるので、それを探さないといけないことだけがネックです。僕が使っていたのはこのpodcast。

このpodcastはなんと全てのエピソードに書き起こしがついています。そして何より内容が面白い。ホストのStephen J. Dubnerの英語も凄く聞き取りやすい発音です。僕は今でもこれ聴いてますが、シャドウイング・精読にうってつけのpodcastです。

もし上のFreakonomicsだと内容が堅すぎると感じたら、TVドラマのFriendsを教材にする方法もあります。ちょっと昔のSitcomだけど、これならネットに書き起こしがいっぱい転がってます。「Friends transcript」とかで検索すると沢山出てきます。確かドラマもHuluとかNetflixで見れたはずなので既にサブスクライブしてたらタダで教材に出来ますね。

他にも音声と書き起こしがセットで手に入ればなんでもOKです。大事なのは十分面白くて飽きずに続けることができること、です。この練習は少なくとも2〜3ヶ月続けないと十分な成果は出ないでしょうから。

少しこの練習にも慣れて、そろそろ会話に進みたいと思ってきたのなら、2の項目で紹介した瞬間英作文をもう一度やってみるといいかもしれません。今度はさっと英語が作れるように意識して、次の英会話練習に向けて準備しましょう。

4. 英会話・多読・音読

3の練習についていけるようになったらそろそろ英会話に入りましょう。価格の面から考えてSkype英会話がいいでしょう。ようやく会話に入れると思うかも知れませんが、恐らく大して喋れないはずです。それでもやらないと前に進めないので、まずは自分がどれだけ喋れないのか確認してください。全然喋れないじゃん悔しい!という思いが次のアクションに繋がるからです。センテンスを作るのが遅かった?そもそもリスニングが出来なかった?発音が悪かった?何が出来てなかった?と自問自答したら、足りてなかったところを埋めていきましょう。会話に関してはもう「出来ないところを認識する」「認識した課題を改善して再チャレンジ」の繰り返しです。

さて、リーディングの方はそろそろ精読しなくてもまぁまぁの速度で読めるようになってきた頃だと思うので、ここからは多読・音読に重点を置きましょう。基本的には自分の読みたかった本を読むのがいいですが、内容が難しすぎるものは避けましょう。とっかかりがないぜって人にはこう言うのがオススメです。

両方読んだけど大人でも十分に面白い内容です。

読む時は絶対に(大きめに)声に出すこと、最初は丁寧に発音しながらやってください。また、時々録音しながら読んで、違和感のある発音を修正しましょう。英語を発音する筋肉を鍛えながら、自分のリスニングの耳を鍛えられ、さらに自分の趣味にあった教材が選べると言う、とても地味だけど優秀な練習方法です。

さて、ここまで来たら基本的な英語は会話で使えるようになってるでしょうし、英語のテキストにも大分親しんで来たでしょう。リスニング・発音練習・音読などは結構この先もやり続ける必要がありますが、あとは何が必要でしょう?

5. 環境を変える

英語を使わないといけない環境に殴り込んでください。実はこれ2とか3の時点でやっちゃってもいいんですが、あまり早くに環境を変えると負荷が高すぎる可能性があるので5番目にしました。ただでさえ英語学習は脳に新しい回路を作ると言う負荷の高い作業なので、同時に色々やると消耗しすぎてしまいます。余裕を持って、英語に抵抗が無くなってきてからドラスティックに環境を変えてしまいましょう。僕の場合は英語を使う会社に入社して、英語でプレゼンしたりファシリテーターをすることでかなり鍛えられた気がします。

6. 英語学習は一生続く!

言語の世界で「マスターする」と言うことは起こり得ないので、自分の納得いくところまで学習は続きます。ですが、納得できることなんてあるんでしょうか・・・?僕もいまだに話す度に不自由さを感じるし、日本語に比べて反応が遅いのも気になってるし、アクセントの強い英語は聞き取れないし、全然納得できません。だから多分学習は一生続くんだろうなと思います。

でももう英語の学習は全く辛くありません。なぜならやればやるほど効果が出ることを知っているから。もはや生活の一部になっていて努力とは感じていないから。本が好きだから、原本が読めるのが楽しすぎるから。日本語だけで生きていたら全く知らなかった世界が確実にあります。いや、マジです。

本当に、英語やろうかな〜なんて思っていたら是非その日から始めてください。英語出来るようになって後悔する人なんて絶対いないですから!

それでは最後に一言

全てを通して一番大事なことは「自分の成長を楽しんで自分を褒める」「つまらない練習は面白くなるように変えるべし」「話せるようになった自分をイメージしてニヤニヤしとけ」の3本でございます。

学習はどうしても長期間に及びます。モチベーションをなるべく下げずに、プロセスを楽しめるようにしないと絶対に息切れしちゃうので、上記三つを忘れずに、楽しい英語ライフを始めましょう。

本日は以上っ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?