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おいもと老師の雀魂放浪記【第2話】

3着。

今日もまた、悔い改めなければならない麻雀を打ってしまった。
本日の反省点は「痛恨の鳴き忘れ」「オーラスに向けた準備不足」である。

南4局オーラス、アガれば上家をまくって逆転トップの決死のリーチを打つ。

ドラは六萬。アガれば12000点確定!


…が、結果は及ばず、先制リーチをしていた対面へ放銃。


5200点の放銃となり、2着を明け渡す結果となった。
この局だけ見れば、「仕方ない」で済むかもしれない。

だが、問題は南3局にあったのだ。


◇◇◇


…時は南3局2本場にさかのぼる。
鳴き仕掛けも使い、ペン4mの愚形ながらもテンパイ。


さて、シャンポンになったら変化させようか、どこまで押そうか。
なんてことを考えていたそのとき。


上家(左)の捨て牌に注目

上家から赤5sがツモ切られる。
僕は何の気なしにダブルクリック(鳴かずにスキップ)した。

だが、ほんの0.5秒ののち、自分の犯したミスに気づいて心臓がはねた。

これはチーだ。

67sでチーして、打2sを選択するべきである。


ここでは深く言及しないが、麻雀には「喰い替え」というルールがあるために、完成した面子は基本的に鳴くことができない。

だが、今回の234567sという6連形の場合は話が別だ。
先述の通り、67sでチーをして打2sとすればルールに違反せずに、赤5sを手牌に加えて打点向上ができた。

このミスによって、僕は2翻2000点を3翻4000点にするチャンスをみすみす逃してしまったのだ。


自身の過ちに気づいたとき、「これはやられるな」と思った。

このようなミスによる失点は99%の確率で致命傷となることを、僕はこれまでの経験から知っている。

ほどなくして、嫌な予感は的中した。
対面から4mが切られ、ロンアガリに成功したのだ。

対面から4mが切られる
タンヤオドラで2000点のアガリ

結果だけ見れば、「アガれてよかったじゃないか」と思うかもしれない。

だが、対面とは南3局開始時点で3000点差。
目下のライバルだったのだ。

ライバルからの直撃という千載一遇のチャンスで、僕はミスを犯してしまったというわけだ。


今回のミスの有無で生じる点差は、以下の通りである。

ミス→2翻2000点 差4000点
正着→3翻3900点 差7800点
(単純化するため、2本場の600点は計算に含めていない)

つまり、あの鳴き忘れによって3800点差をつけるチャンスを失ってしまったのだ。

さて、話をオーラスに戻そう。
仮にミスなく進行していたら、この局の結果はどうなっていたか。

ミスした結果、対面との点差は8200点

今回、オーラス開始時点で対面との点差は8200点であった。ミスなく進行していた場合、ここからさらに3800点の差が開くことになる。

12000点差。これが本来あったはずの点差だ。

今回のオーラスの放銃を振り返ると、以下の通りである。

5200点を直撃。縮まる点差は10400点。
結果論ではあるが、あのときしっかり鳴いて12000点差を作っていれば、逆転は免れたのだ。

それだけではない。
もし12000点差ついていたら、ライバルはさらに高い手を狙う手組みをしなければならない。

オーラスに向けての点数状況管理は、対局の結果に大きな変化を及ぼすのだ。


僕はオーラスよりも、南3局における立ち回りに集中することを日ごろから意識している。
オーラスは南3局で作られた流れに沿って展開していくものだと考えているからだ。オーラスだけでなんとかしようと思ってできる状況は少ないものだ。

今回、その最重要と考えている南3局で、痛恨のミスをしてしまった。
そんな大チョンボをしたのだからこの結果は必然で、受け入れるしかない。



麻雀でも日々の生活でも、結果にたどり着くまでのプロセスがある。

結果に一喜一憂するのではなく、その結果が生まれた原因を考えるクセをつけていきたい。

今日、また一つ強くなれた。


◇◇◇


そして、今回この記事を書くきっかけとなった動画がある。
本記事の完成に至ったのは、下記の動画があったからといっても過言ではない。

出典:この手で鳴きなし押してる人は見て下さい。知らないと鳴けない副露3選【麻雀講座】【魂天&天鳳位】

僕はつい昨日、YouTubeに流れてきたこちらの動画を視聴していた。

見れば見るほど驚きなのだが、動画内の牌姿と今回の対局の牌姿がそっくりなのだ。ソーズの形はそっくりそのままである。

この動画を見ていなかったら、もしかすると今日のミスにも気づけていなかったかもしれない。

非常にわかりやすい動画を制作いただき、このnoteの誕生にお力添えいただいたマーク2さんに感謝の意を表しつつ、今回の記録を終えようと思う。

ああ、やっぱり麻雀っておもしろいなあ。

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