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周囲をしっかり見渡す事

2024年11月10日 日曜日

現代社会においてSNSを頻繁に利用してる人は若年層になるに連れ多くなると思う。

少なくともnoteを読んでおられる方々は、普段からソーシャルネットワークサービスを割とハードめに利用されてるのではないだろうか。

XやInstagramやTikTokなど、重複して利用する人も多いだろう。

私はほとんどXしか使わないが、以前はfacebookをかなり利用していたしもっと前にはmixiも利用していた。

その中で多くの情報が与えられ、大抵の人はその情報や刺激や誰かからのレスポンスを求めて利用していると思う。

切り取りの怖さ

上手く使えば中毒性を伴うほどの価値を感じるSNS。

目的は様々あるだろうが、そこには人との出会いがあったり商売が繁盛したり、かけがえのない情報が与えられたりする事が日常的に起こり得る。

しかし、本当に肝に銘じて忘れてはならない事がある。

「その話は毒薬かもしれないよ」

という事だ。

私は政治や経済関連の話題をXで検索する事が多いのだが、それらの多くのポストを見ると明らかに意図的に誤解や偏見を生ませようと作為的に「一部分だけ切り取られた」記事が多いのだ。

新鮮なところでいうと日本保守党の百田代表の発言についてのポストが特に顕著だろう。

ある放送で少子化対策の話に及んだ時の百田代表の発言を要約すると以下になる。

「若いうちに早く生まなければならないという意識を持たなければならない。そうなると、これは絶対にそうはしてはならないし完全にSFな話だけども、例えば20代で出産しなければ子宮を切除するというルールを設けるだとか、そのくらいのレベルでドラスティックな変化をさせないと少子化は防げないだろう」

これに対していつのまにか

20代までに出産しないなら子宮を切除しろ、という発言は人としてあり得ない!」

というような記事に切り抜き及び改編が行われたポストが数多生まれていた。

このようにならないように百田代表も繰り返し3回ほど前置きとして「絶対にそうしちゃいけないSFの話だが」と話されていたが、そこは切り取られてしまっている。

全体を俯瞰して見れば「そのくらいドラスティック考えていかないと解決しない問題だ」というのが彼の発言の内容なのだが、悪意のある人や文脈の理解ができない人によりめを覆いたくなるような誤解を生む発言に変化させられるのだ。

一つのポストだけを見て「マジかよ!」なんて判断してしまうと、とんでもない誤解を抱いたまま他人を否定してしまう事になる。

元兵庫県知事の斉藤さんについてもこれがとても顕著だ。

庁内で酷いパワハラが彼によって行われ、それにより職員が命を断つに至ったという記事を発端に国内で非難轟々の事となった。

彼は結局辞職し(いま行われている兵庫県知事選に再出馬している)、庁を去った。

しかし蓋を開けてみると彼のパワハラの事実はほぼなく、命を断たれた職員の方も、自身のプライベートな男女問題に起因する行為であったと報道された。

実際には元知事が、既得権益が横行していた港湾関係の利権にメスを入れようとしたことや、庁舎の建替え(費用1,000億円)を辞めて兵庫県内の学校などの建替えや補修費用(500億円)に充てようとした事で不利益を被る人たちによる、あからさまな陥れだったと推測された。

ちなみに元知事の公約着手率は95%以上という途轍もない実行率である。

彼自身は誰かの悪意による陥れ行為だと当然気がついていただろうが、庁を去る前も去った後も一切の弁解をしていない。

ただ黙って去り、汚名をあえて受け入れたのだ。

もちろん今となっては全てとは言わないが、この内容については白日のもととなり、彼はまた立候補している。

百田代表の件しかり、さいとう元知事の件しかり。

報道やポストというのはそれを発信する人間の意思が明らかに存在し、思惑があるものなのだという事を常に理解していないととんでもない悪の片棒を担ぐ羽目になる。

そして少なからず、悪意ある主の思った通りの反応を見せてしまう人は驚くほど多いのだ。

大袈裟ではなく、それはナチズムや文化大革命などの悲惨なうねりになりかねないとても怖い事である。

私も常にそうならないように意識しているが、皆さんに置かれても「これは事実なのか?」「別の角度から見てみよう」と心の片隅に留め置いて欲しい話である。


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