アニメ「デカダンス」感想
おいもです。気がついたら10月も半ば、新アニメが放送され始めたところで前期アニメ「デカダンス」の感想を書いていきます。ネタバレ注意です。
1.特殊な世界設定
何と言っても特筆すべきは特殊な世界設定です。絶滅寸前の人間が、他の種族(?)であるサイボーグ達のゲーム世界で生きている設定です。単に「科学技術が発展した世界のバーチャルリアリティの話」ではなく、あくまで主人公ナツメ達人間にとってはそこが現実の世界であるというのが新鮮でした。世界設定のネタバレスピードも大変早く、初期から盛り上がりわくわくしながら見ることが出来ました。
2.サイボーグのキュートな外見
次にサイボーグ達のキュートな外見を取り上げます。アメコミ風な、カラフルで丸っこいシルエットが癖になりました。CV.子安武人とかCV.小西克幸でシリアスな話が展開されているのに、キャラクターの見た目が可愛らしいギャップが面白かったです笑
グロテスクだったり下品だったりする描写も、このキュートな絵柄のおかげで気持ち悪く感じること無く見ることができました。グッズ化しやすそうですし(私はチェックしていないのですが既に発売されてるんでしょうか。)、普段使いしても違和感の無いデザインのものが期待出来そうです。
3.想像以上のハッピーエンド
死んでしまったキャラクターもいましたが、ナツメやカブラギさんをはじめとする主要人物達は全員生き残ったのが意外でした。てっきりカブラギさんは死んでしまったと思ったので、彼のバックアップが残っていると発覚してしかもナツメとの再会シーンを(ちょっぴりですが)見せて貰えてとても幸せでした...!おじさん×少女の信頼関係たまらんです!
それにしても、システムの根本からあれだけぐちゃぐちゃになったはずのデカダンスがたった3年で人間・サイボーグ・ガドルの3種族が共存する巨大娯楽施設へ成長をとげているの凄すぎませんか?人間はあの世界の真実を知った上ですんなりとサイボーグ達を受け入れたのでしょうか?
何にせよ、困難を乗り越えて一皮剥けたミナトや柔軟な考え方ができるジルがトップにいるなら今後何か問題があっても大丈夫だろうなという安心感がありますね。
4.デカダンスとデカダンスからの脱却
最後にちょっとした考察と最終回を見ての感想を。
そもそもタイトルのデカダンスとは一体何のことだったのか?
1.カブラギさんの人生
2.デカダンスのシステムそのもの(ムニン)
私は主にこの2つがデカダンスだったと考えます。1については言うまでもなく、ナツメに出会うまでのカブラギさんはいつ死んでもいいと思っていましたもんね。2については物語終盤のカブラギさんとムニンの異空間での会話シーンを見て感じました。このままの状態が良いとは言えないけれど、大きく変化することでより悪化してしまうのはもっと怖いといったところでしょうか。
結果として、カブラギさんも娯楽施設のデカダンスも、退廃的思想から脱却して今までよりも良いと思われる新たな道を生きていくことになりました。
「この世にバグは不要」このセリフは常々自分の存在や自分の人生は何かのバグだと思っている私に深く突き刺さりました😂
それでも、バグであるナツメやカブラギさん達の手によって物語がハッピーエンドを迎えることが出来たように、バグにはバグに出来ることがあるんですね。
また「ギリギリまで足掻く」、このセリフも自分と重ねてお気に入りとなりました。
出来損ないの自分、何もパッとしない生活、辛い労働、先の見えない将来、全てに辟易としていてまさに「デカダンス」な気持ちで日々を送っている私ですが、このアニメを通して何か頑張ってみたいなという前向きな気持ちになりました。「やっぱり私なんて」とすぐに諦めてしまい、ギリギリまで何かを頑張るなんてことをここ数年していないことに改めて気がついたんです。アニメはいつも私に大切なことを教えてくれます...😂(このやる気も最終回を見終わった今だけのものかもしれませんが笑)
10月からの新アニメも、何か追えたらいいなと思います。