見出し画像

[ゲーム感想]アサシンクリードⅣ ブラックフラッグ

アサシンクリードⅣ ブラックフラッグ(PS3)
入手価格 280円
プレイ時間約 52時間

"立ち向かえ 自由のために己の信条のために"

1715年のカリブ海。海賊が横行する時代において、大国の多くはその対応に乗り出し対決の色を深めていた。
一攫千金をもくろみ海賊の世界に身を置くことになった主人公エドワード・ケンウェイ。アサシン教団とテンプル騎士団が対立する中、テンプル騎士団が関わる海賊仲間の裏切りで、仲間を失ったケンウェイは、アサシン教団に属して活動を続け、大金をもたらず”観測所”の噂を聞きつけることとなる。
各組織が世界を変える力を持つ観測所の力に魅了され、裏切りのはびこる世界で海賊の生き残る道を模索するケンウェイ。
争いと夢の行方で、主人公ケンウェイの心は揺れ動く。

・前作からの違い

前作アサシンクリードⅢ(以下AC3)で唯一楽しめた海戦を抜き出して全面に据えたびっくりゲーム。もはやアサシンは後付けともいえる無茶設定ではあるが、この海戦が抜群の面白さ。
広大な海をどこへでも行けて、散らばる敵船を沈めて物資を奪う。敵からの補給で自船の修繕、船員の補充ができ、うまく立ち回ればアサシンとしての使命を忘れ、海賊行為に明け暮れ続ける事も可能。

これまであった弟子の育成、街への投資など、多くの要素をがっつり削減。集中集約をおこない、一点突破で真っ向勝負。
しびれる程楽しい。

前作までの現代編主人公デズモンドが亡くなり、今作では新たな主人公となったが、現代編のみ主観視点となった。「主人公はあなたです」のメッセージと受け取ったが、もしかして新登場人物を出す自信なさからプレイヤーに委ねた印象もある。

・怒涛のV字回復

主人公操作と船操作のシームレスな切り替え。”切り替え”という行為自体を意識させることなく、キャラを操り船を操れるので気持ちが切れない。おかげもあって没入感が半端ない。
帆船を操作するゲームとして、今後これを上回るゲームが出てくるのか心配になるほどの完成度。

AC3でエンジンが変わり、ストレスだらけの粗い完成度から、とてつもないリカバリーを見せている。すべての面で改善がみられ「あぁそうか、そういうことがしたかったのか」と思わせる。

雑魚船を駆って、金だけ稼いでグレードアップ。後は無双で・・・、と思わなくもないが、このグレードアップに木材・布・金属という3種類の材料が必要。金属に関しては大きな船しか積んでないので、結果的にある程度無理もしないと自分も強くなれない。また、最後に敵船に乗り込んで掃討しないと自分の船の修繕ができないなど、ある程度のチャレンジを必須とさせるうまい仕組み。

点在する街々でのミッションが用意され、海に飽きたら陸、そして豊富なコレクションと、人それぞれの楽しみ方がある。

・もう言いたくない

ゲーム内の要素を”あったほうが良い””あってもなくてもよい””無いほうが良い”の3つに分けるとすれば、現代編は初めてACをプレイする人にとって”無いほうが良い”。これまで続けてプレイしてきたプレイヤーにとってようやく”あってもなくてもよい”になると思う。
だったら無いほうが良い。というのが個人的な意見。

中盤から出てくる素潜りギミックは、まだ新しいのん出してくるんかい、と驚きもしたが、さほど面白くもなく、操作ストレスたまって、それでいて船の最高級装備がそれでしか手に入らないため、避けにくい。
感覚分かりにくい所を襲われ続けて、空気残もシビア設定。コントローラー上下操作がリバースにできず全然慣れない。もう少し遊び要素なら良かった。

・歴代最高に楽しめるアサシンクリード

AC3では、主人公のアサシン教団への想いがいまいち感じられない設定だったが、今作では輪をかけて無関係。暗殺集団アサシンになるために、長くつらい鍛錬の日々も、教義への理解も、そこに至った理由もなんもなし。金になりそうだからとアサシンに関わり、その後の海賊行為自体アサシン教団の活動とは無関係。
一言で言えばアサシンのコスプレしている海賊。

だがこれで吹っ切れた。制作側からの「そこ気にせずやるわ」のメッセージ。面白ければええんやろの主張、受け取りました。

PS3Verでも十分楽しめるが、まだ少し無理している感じも見受けられる。PS4リマスターでのプレイがおすすめ。

その他
・うねる波表現
・ストレスが上回る海洋コントラクト
・前作Ⅲへつなげるラストシーンの秀逸さ

いいなと思ったら応援しよう!