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[ゲーム感想]ボーダーランズ3(PS4)

■ボーダーランズ3
PS4
入手価格 520円
プレイ時間約 53時間(ストーリーモード1周クリア)

"撃って、拾って、自分史上最高に暴れまくれ"

一人称視点(FPS) シューティング RPG ハック&スラッシュ トレジャーハンティング 要素を持つオープンワールドゲーム。
グラフィックはアメコミ調のカートゥーンな演出。

宇宙を滅ぼし神になりたいカルト教団でユーチューバー、インフルエンサーの双子(カリプソ・ツインズ)が率いるチルドレン・オブ・ヴォルト。彼らの野望をくじくため、リリス率いるクリムゾン・レイダースの一員となり世界を救う。

銀河を舞台に

前作から目を惹くのは、演出の派手さの著しい向上、奥行きを感じるグラフィックの創り込み、キャラクターの動きがスピーディーに等。一から作り直され全てにわたるバージョンアップがされている。
これまでのボーダーランズ(以下BR)の世界観を引き継ぎ、雰囲気を残しながらしっかりと時代に合わせ進化。

アクションとしてスライディングとよじ登りが実装された。使い慣れれば効果的に敵を攻撃することができ、今時のスポーツFPSらしい進化がされている。
また、武器には射撃モードが追加され、単発や複数発の切り替え、属性チェンジ、射撃とミサイルなど、場面に応じて効果的に切り替えることが可能(一部武器除く)。

場面がパンドラをはじめとして、別の惑星を含む銀河全体となっている。惑星にはファストトラベル(ワープ)して移動となり、荒廃した岩と土の世界、ビルの立ち並ぶメガシティ、洞窟の地下世界等、様々にシチュエーションを変える世界でBRの世界を堪能できる。

弾数の所有数アップ、武器所持数のアップ等については、お金を払って開放する仕組みになった。それもあってか、プレイ開始から最後まで目的意識が絶えることがなかった。ドロップ武器を集め、売って換金の作業につらみがない。ボスを倒したときにぶわっと撒かれるドロップ武器の表現が良い。次はどんな武器が手に入るかとワクワクする。
プレイヤーのくすぐり方を分かっている。

ローカライズが素晴らしい。くだけた表現で世界観に合ったセリフの数々。生きていることを実感するキャラクター。
やたらしゃべって、移動や戦闘も含めて絡んでくるNPC達、しっかり役どころを与えられ感情移入もわく。

一番気になっていた、アイテム取得にいちいちボタン押す(奥にあるアイテムが取れない)が改善。近づくとシュバババって感じでなだれ込んでくる。

敵の細やかな動き表現が素晴らしい。こちらが投げた手榴弾を、持っているこん棒でゴルフのように撃ち返す、隠れて手だけ伸ばして撃ってくる、手榴弾で燃えながら吹っ飛ぶ、四肢欠損表現等々、細やか多彩な演出で噛めば噛むほどの魅力を兼ね備えている。

3が悪いわけではない。2がすごすぎただけ

悪役のカルト教団・ユーチューバー・インフルエンサーっていう設定がいかにも今時。
かなり思い切った英断ではあるが、何故そこまでの想いがあるのか、敵として立ちはだかる意志を感じとることができず、ただの悪ふざけにしか感じない。そこを狙っての設定であるのかもしれないが、この長大なストーリーを引っ張るには役不足を感じた。

かわってプレイアブルキャラは実に魅力的。ペットを操るロボット、ロボットに乗り込む女の子他、全員が尖って惹かれる魅力を持っている。
過去作でも感じた事ではあるが、BDシリーズは今はやり(問題)とされるポリコレの正解を出しているような気がする。

個人的な環境かもしれないが、持ち武器をガラクタ指定した後、他の武器を比較操作をすると以前のガラクタ指定が消えてしまう。100%の再現性で、武器の整理がやり難くて困った。
また、大きな損害はなかったがフリーズやゲーム落ちを2~3回経験。

2週目からはご褒美プレイ

今作より難易度切り替えが存在する(EASY & NORMAL ※周回を重ねると高難易度が追加)。
前作まで溢れる湧き敵をげんなりするほど撃ち続け、弾切れしてほうほうの体で退却、みたいな感じがあまりなかった、銃の相性や攻め所を読み取ればあっさり倒せたり、ボス戦でもしっかり死角の回復エリアがあったり。
前作までボス戦は必ず数回は死んでいたけど、今作では初見で撃破も多かった。
総じて過去2作よりは簡単になった印象(すべてEASYでプレイの感想)。
敵が前作から一新されることもあり、味方登場人物の立ち位置が分かりにくい所以外は、BR初心者が最初にプレイするゲームとして最もお勧めできる作品。

初めてを生み出し 最高を継続

レベル20台(1周目後半)に入ってからのドロップ武器の性能インフレが素晴らしい。武器所持数に限界があるため、どんどん入れ替える必要があるのだが、どの武器も魅力的で残す武器に悩む。
驚くことに武器の数は10億以上あるとのこと。2週目以降が本番の話も頷ける。

シューティング物は、結局は敵を倒した時の快感さ、の勝負だと思っているが、その点をこれ見よがしに上げて正当進化。その部分だけで、このソフトを名作に至らしめている。

スピードと派手な演出、完成度の底上げで凌駕。ワンコインでプレイできてはいけない、を感じさせる一作。
BR1~3及びダウンロードコンテンツをまとめ、永遠に遊べる”『ボーダーランズ』オムニバス:パンドラの箱”のプレイがお勧め。
また、2025年内発売が発表されているBR4のプレイ前に是非。

その他
・オープニングから前作オマージュ
・台詞が長く、だらだらしゃべっているのを聞き待ち多数
・PS4の性能の限界に挑んだ演出。瞬間的なカクツキ、コマ落ち、ブレが多数発生
・冒頭やファストトラベル時のロードは長め
・その言動や声質と、タイムリーさもあって、敵の大ボス"タイリーン"がフワちゃんにしかみえない

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