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[ゲーム感想]アナザーコード:R 記憶の扉(Wii)

アナザーコード:R 記憶の扉(Wii)
入手価格 540円
プレイ時間約 16時間45分(ストーリーモードクリア)

"突然蘇る思い出、謎めく亡き母の記憶"

Wiiのセンサーコントローラーを駆使したアクションで、ステージをクリアしてゆくノベルアドベンチャーゲーム。
主人公アシュレイは、母親を亡くし叔母のもとで生活する16歳の女の子。ある日、仕事漬けでほとんど家に帰らない父からのメッセージを受け、キャンプ場に会いに行くことになった。
そこで出会った少年の父を探す手伝いをしているうち、母と訪れた思い出が脳裏にフラッシュバックする。不審な死を遂げた母。彼女はその死につながる謎を追うことになる。
そこには母の死の謎、父の想いに出会う旅があった。

昔のアドベンチャー

グラフィックがさほどアニメしてない点は個人的に好評価。一方、この絵柄に惹かれる人がいるのか少し心配にもなる。
主に主人公を操り、ポインターで箇所を選択して気になるアイテムなどをクリックすれば話が展開。移動範囲も広くなく、迷うこともない。いわゆるもぐらたたきタイプで、システムもシンプル。とっつきやすいが、派手さも尖った点もない。迷うことも、選択肢による大きな影響もない一本道な古き良きアドベンチャーゲーム。

過去に母と訪れたスポットで、当時の風景がフラッシュバック。そこから話が展開する、映画等でよくある演出パターンを何度も繰り返し。
パッケージにもその点記載されているが、プレイヤーが介在する小説みたいなイメージ。

前作はDSで発売され、登場人物などに前作からの引継ぎがある模様。プレイした方がより楽しめるみたいだが、この一作でもシナリオや内容は十分理解できた。

これを面白いと思える感性に僅かにあこがれる

真上からのマップなのに移動は全て横向きの不自然さ。
レバーを掴んで引く、物を投げて巻き寄せる、コインを入れてガチャガチャのレバーを回す等、Wiiのモーションセンサーコントローラーを使用したアクティブな操作を必要とされている。当時は斬新でそれなりに楽しさに繋がっていたのだろうが、今となってはただめんどくさい。画面上にポイントを探しだし、そこから対象にあわせるまでの小さな苛が積み重なって長時間のプレイを阻害される。
このコントローラーを駆使しての操作する面白さと、ストーリー部分を楽しめる層に乖離があるような気がした。

キャラクターの動きがもっさりしていて、アクションに時間がかかる。大きな動きはなく、基本的には突っ立ってしゃべり、少し動いてまた突っ立ってしゃべるの繰り返し。音声吹替もなく、グラフィック・音声だけで見ると旧ハードのアドベンチャーゲームと大差ない。

あなたの中で、まだ私は生きていますか?

家族の想い、その一点に絞ったストーリー。
場所は外国、自然豊かな保養地にある研究所で、記憶の研究を行う研究者達による、感情の交錯した殺人事件。このなじみにくいストーリーを、うまくゲームに落とし込んでいる。
娘を残して死にゆく中、自分を殺した相手を許せる母。
妻を殺した犯人を死から救う父。
母と父の想いに触れながら成長を遂げる娘。
3者一体のストーリー展開に見ごたえあり。

なかなか、爺に感情移入できるゲームではないが、創りが悪いわけでもないので向く人には良い、というあたりさわりのない評価。
SWITCHで前作のDS版も含まれた移植版が発売されており名作の声も聞く。興味があればぜひ。

その他
・メッセージをやり取りできるスマホのような機械を持っているのに直接確認してくれない
・亡くなった妹の幽霊シーン。ここだけ異例な展開
・一部ドアを開ける際のパスワード入力について、ヒントが少ない。何度も失敗していたら、もう少し助言してほしい
・SE(効果音)少なすぎ
・パッケージにヌンチャク必要と書いてないけど必要な唯一のソフト。ネタバレになるから書けなかった?
・結局、マシューのパパは借金苦で失踪なのか?

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