和穂

お風呂場メインで働く介護職/理学療法士。治療も介護もお風呂場も、[正しさ]よりあなたの希望をまず聞きたい!自分の希望がわからなくなったら、どうぞ「いっぺん死んでみる®︎〜今を生きるためのワークショップ〜」へ。 いっぺん死んでみる®︎ワークショップ認定講師/2児母

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  • デイケアのお風呂場から

    デイケアのお風呂場から本音をお届けします

  • 女子が終活ノートに書くべきこと

    あなたらしく生きるには世の終活ノートでは足らない。おうち介護&施設介護を見続ける私が見つけた、書き足してほしいこと。

  • デイケアのリハビリ室から

    デイケアのリハビリ室から本音をお伝えします

  • 逝きし人

    逝きし人たちが教えてくれたこと

  • いっぺん死んでみる®︎ワークショップ

    1ミリも浮つかない臨死体験と日本の終末期医療の講義

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【デイケアのお風呂場から】自己紹介①

種田和穂 (おいだかずほ) と申します。 43才、二児の母。 夫が大好き、 岐阜が好きで移住14年。 そして、お風呂介助が好きすぎる介護職員です。 デイケア(通所リハビリテーション)という介護施設で、お風呂場をメインに勤務してます。 理学療法士という国家資格もあり、 うつ病や出産を挟みつつの遍歴は 病院勤務で手術前〜ご自宅退院までのがっちり医療のリハビリ、 ↓ 訪問リハビリでおうちリハビリ ↓ デイケアで介護施設のリハビリ ↓ お風呂場の介護職←今ここ。 お風呂介

    • 粗品こそ最適お風呂タオル

      うちの施設では、脱衣所から持って行くのはタオル一枚。洗髪後に頭とお顔を拭き、その後濡らしてボディソープをつけて体洗いに使用。体洗い用にザラザラタオルも持ち込む方もみえる。 さて、なぜ粗品タオルが最適か。 理由は2つ ①適度な薄さで持ちやすい 水を含んだタオルは膨らみ重くなる。ふわふわタオルでは、なおさらに重く持ちにくくなる。 お身体はできる範囲でご自身で洗っていただくが、重く厚いタオルでは洗い難い。結果、出来ていた洗体ができなくなることも。 粗品タオルは適度な薄さで、濡れ

      • おブラの辞めどき

        本日は、おブラの話。 前回のおパンツの話はこちらhttps://note.com/oida_kazuho/n/n58fcfc8d8da9 おブラはそもそもサイズが複雑。カップ、アンダー、、、 夫や息子が適切なサイズで購入してくることは、パンツ以上に不可能。 そして、おパンツ同様に、男子はなぜだか女子のサイズを小さく見積りがち。するとどうなるか? お風呂場係としては、お荷物にご用意された衣類はご家族がお考えあって入れられているので、着用をお手伝いする。 けれど、小さすぎ

        • 弱ることが必要

          高齢者向けのサービスや商品に 「いつまでも、いきいきと✨」 と書くのは、目くらまし。 「いつまでも」ではないと誰もが知っているし、その商品を見るあたりでもう 「いきいき」から進んでいる。 どんなに体操していても、いつか人は転ぶ。理学療法士として落胆した日もあったけれど、それは私の傲慢さ。 心の準備があろうとなかろうと、いきいき から、よたよた にちゃんと向かっている。 体は着々と準備をしている。来るべき「天寿を全うする日」への準備。 命を終えるには、弱ることが必要。

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        【デイケアのお風呂場から】自己紹介①

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        記事

          お風呂場の幸せ

          これを書いていてもニヤけてしまうほど、思い出すだけで幸せな気持ちになる。 介護施設のお風呂場の仕事には、 幸せを感じる瞬間が沢山ある。 お気に入りの幸せの一つが、 「お風呂上がりによく拭かずに服を着ようとする人との、いつものやりとり」だ。 何人かおられるお決まりの人。 「よく拭かずに」というのは 認知症というより、元々の性分ww せっかち だったり、ズボラだったり。 その人はまだ水滴が沢山ついているのに、いそいそとタオルをたたみ始める。 それはそれは丁寧に畳んでおられ

          お風呂場の幸せ

          悲しぃが貯まっていくお風呂場

          ある日、悲しかった。 その日もお風呂が忙しくて、あなたの足を持ち上げた時に「もうっ」て口をついて言ってしまった。 あなたにはシャワーの音で聞こえていない、誰にも聞こえてない でも、私には聞こえてる。その言葉が出てしまったのが悲しかった 急ぎたくない、ゆっくりやってあげたい。 でも、早くその足を台に乗せないと、 今私の後ろで浴槽に入ってる待てないあの人がもうすぐ立ち上がり1人で出てしまいそうだし、 足だけ洗って欲しがるあの人にも呼ばれそうなタイミングだし、 脱衣所の

          悲しぃが貯まっていくお風呂場

          女子が終活ノートに書くべきはパンツのサイズ

          デイケアのお風呂場で働き5年目。よくわかった。 女性が要介護になると、布パンツのサイズが合っていない。小さ過ぎるのだ。 ※ちなみに少数ながらもブラ案件もあり、そちらも同様の事態。 その小さなパンツを本人もがんばるし、我々もなんとか履かせようとする。 ご家族が持たせてくれた着替えなのだ。なんとか履かせたい。 けれど食い込みが強く、 「痛いからやめる」と言う。 こちらから見ても痛そうで、もっともだと思う。 仕方なく紙パンツをお貸ししたり、 そもそもお風呂に来た時に履いてい

          女子が終活ノートに書くべきはパンツのサイズ

          【番外編】「歩けるようにしないでください」家族の希望

          「歩けるようにしないでください」 病棟の理学療法士だった頃、 骨折の手術後のリハビリ患者さんに添えられた注意事項。 家族の希望。 徘徊されて困るから、と。 病院は治療の場。 入院とは、治療のための集団生活。 治療を受けることを、選んできているはず。 病院は「いい感じにしてくれるところ」ではないけれど、 ついそう思ってしまうのかもと、 自分が通院すると分かったりもして。 その人の「いい感じ」がどんなか、 医療者は知りようもないのに。

          【番外編】「歩けるようにしないでください」家族の希望

          【番外編】病院を訴えなかった私の理由

          前記事↑の続き。 祖母を入院中の事故直後に亡くした。 もし私が「なぜ訴えなかったの?」と聞かれたら。 「訴えて何が得られるの?」 と思う。 私が一番欲しいのは祖母が生きている時間だけれど、もうそれは手に入らない。 訴えたら検証が進み、 なにか「故意」や悪しき慣習が見つかるかも。 訴訟によって再発が防げるのかもしれない。 訴えないことが、決して良いことだとは思わない。 でも正直に言えば、病院も犯人探しも、私にはもうどうでもよかった。 そんなことより、 祖母の死に向

          【番外編】病院を訴えなかった私の理由

          【番外編】祖母のベッド柵をつけ忘れたあなたへ

          祖母はベッド脇の床で、頭から血を流して倒れている状態で見つかりました。 その傷は大したことはないと連絡を受けた家族が病院に着くと、 祖母の口には酸素のバッグがついて 「どうされますか?機械に繋ぎますか?この手を止めたら、まもなく心臓は止まると思います。 傷の処置の後に、急変されました。 どうしますか?」 繋がないことを私たち家族は選び、医師が手を止めるとほどなくして祖母は逝きました。 退院3日前。入院中の事故。病院はすぐに警察を呼んでくれていました。 捜査した警察には

          【番外編】祖母のベッド柵をつけ忘れたあなたへ

          【デイケアのお風呂場から】下着を履いていないという日常

          お風呂場の介護職になって、よくよくわかった。 高齢者が下着を履いていない、はよくあること。 そして多くの場合、すぐにどうにかできることではないということ。 認知症はある。 でも、何も分からずに履いてないのではない。 そして、本人だけの事情ではない。 例えば、 ご本人としてはこんなこと。 履いたつもりだった。 いつもの所に無くて仕方なく。 汚れたから外した。 いつものように2枚紙パンツを履いてると思い、自分で中に履いた一枚だけをトイレで捨てたつもりだった、 ら、そも

          【デイケアのお風呂場から】下着を履いていないという日常

          【デイケアのお風呂場から】自己紹介②医療の無力感から逃げた私

          自己紹介①からの続きです。 最近自覚した、 「医療職としての無力感からの逃げ」とは。 私が理学療法士になったのは、 「高齢者が元気になるお手伝いがしたかった」から。 「良くなって終わる」病棟勤務を経て、 念願の訪問リハビリで勤務した。 生活の場である訪問リハビリでは、 お元気〜弱るまで 数年かけて関わることができる。 でも、楽しく充実してるのに うっすら感じたモヤモヤした気持ち。 それがゆえに訪問リハビリをやめたわけではなかったけれど、 お風呂場の介護職になって

          【デイケアのお風呂場から】自己紹介②医療の無力感から逃げた私

          【デイケアのお風呂場から】お風呂セットから見えるコト

          お風呂セットの中身はさまざま。 タオルだけ。 肌着とタオル。 お洋服と肌着とタオル。 プラス塗り薬、湿布、絆創膏etc.. 入れ方もさまざま。 全部のものがガバッとカバンに。 タオルだけ袋に。 お洋服、タオル、使用前・後それぞれ別な袋にetc.. それぞれの「いつもどおり」を知ることは、私の喜び。 そして「いつもどおり」であることは、おうちの安定感の目安の一つ。 いつものものが欠けていたり、 セットの中身がなんとなく"荒れ"ていたり、 そんなことが続くと、 セッ

          【デイケアのお風呂場から】お風呂セットから見えるコト

          【デイケアのお風呂場から】腹が立つこと

          腹が立ちながらも人目を気にして書けなかったことを、書きます。 感情にまかせてますゆえ、細かな数字が施設により違うとかは置いていきます。 「お風呂一回   ¥400」 銭湯ではない。 身体、環境、様々な理由で「おうちのお風呂」に入れない方をプロが介助して入る「お風呂」だ。 お体の状態によっては、お一人に3人のスタッフで介助もする。 介助のレベルもグラデーション。 歩いて入る方、抱え上げて入る方、本来なら車椅子レベルだが本人の強い希望で濡れた床を歩いて入るため厳重に介助が

          【デイケアのお風呂場から】腹が立つこと

          【デイケアのお風呂場から】パンツを変えたくない人

          お風呂から出たあと、 パンツ(下着。ズボンでなく)を変えたくない人がいる。 本人の口から出る理由は、色々。 朝、変えてきたから。 まだ汚れてないから。 もったいないから。 とにかく変えたくないから。 新しいのを持ってきていないから。 洗濯が増えると嫁に怒られるから。 etc.. 「事実」が違うことも、多い。 洗い替えはカバンにあるし、 お嫁さんは変えてほしくて替えを持たせているし、 汚れているし、 何日も履いた紙パンツで、ワタワタになっているし。 でも、でも、でも、

          【デイケアのお風呂場から】パンツを変えたくない人

          【デイケアのお風呂場から】専門職の「脅し」

          「酸素をつけなきゃ入れませんよ」 100才目前のアノ人は、 息切れする時や運動・お風呂の時には酸素のチューブを鼻につけるように、お医者さんに言われてた。 アノ人は、 「そんなのつけたくない。苦しくてもいいからいらない」と言う。 「酸素つけなきゃ入れませんよ」 この言葉を私は、医療職をしてた頃はなんとも思わず言っていた。 当たり前のこととして。 「正しい」こととして。 でも、 お風呂場の介護職になり3年、 「酸素つけなきゃ入れませんよ」が 「お風呂に入りたくば、酸

          【デイケアのお風呂場から】専門職の「脅し」