「アーティストの語り方」、いやそんなのどうでもいい!
※読むのが面倒な方は次の章からどうぞ!
「アーティストを語る」というのはどういうことでしょうか。アーティストの人となりや好きなものなどを語ればいいのでしょうか。それとも「歌い方が好きで…」や「音楽と文学の融合が…」などのようにアーティストの音楽性を語ればいいのでしょうか。それとも飛躍してアーティストがどれだけ経済に影響を与えているかなんてことを語るのでしょうか。どれでももちろん「アーティストを語る」に当てはまると思います。ただ私は「作品が全てだ」と考えています。どんな人間が作ろうが良いものは良いし悪いものは悪いです。アーティストがどうとかは二の次でその曲が良いから聞くのです。経済の話をしだすともはや曲を聴いていないですよね。アーティストが何かの想いをもってそれを伝えるために曲を作ったのなら曲を聞けばいいのです。
じゃあ、推すよ
さて長い前フリでしたがここから読んでもらって構いません。ここからはただ好きなことを好きと言うだけのもっと長い文章です。
※私の解釈で勝手に書いているところも多々ありますが一解釈として面白がってくだされば幸いです。
amazarashi(私の好きなアーティスト)
私はamazarashiが大好きです。
amazarashiに出会うまで好きなアーティストというものがいませんでした。
それは歌詞がよくてもメロディが駄目、メロディがよくても歌詞が駄目、どちらも中庸などというように私の中の正解に辿り着いてくれるアーティストがいなかったからです。
そんなある日、私はamazarashiに出会いました。初めてamazarashiを聴いたとき、
「私は今まで生きた年月の間、amazarashiを待っていたんだ。」
と確信しました。
amazarashiを聴いたことのない時分でも私はamazarashiが好きだった、ともいえます。それほどamazarashiは私の求めていた音楽を奏でていました。
…遅くなりました。amazarashiの基本的な情報をここでまとめておきますね。
amazarashiはヴォーカル・ギター・作詞作曲の秋田ひろむさんとキーボードの豊川真奈美さんの2人組で活動するバンドです。
…もうこれ以上の情報はいらないですね。今回この記事を読むにあたって必要な情報はこれだけで充分です。好きになったら自分から勝手に調べてしまいますので。
まず聞いてほしい
以下にYouTubeにあるamazarashiのOfficialChannelから抜粋してリンクを貼ります。
『スターライト』
https://youtu.be/dQ5Vs4dHmWw
『夏を待っていました』
https://youtu.be/YPDmvc1RYdc
『アノミー』
https://youtu.be/jL8UNArX9aA
『名前』
https://youtu.be/xFJfDigOo0g
『エンディングテーマ』
https://youtu.be/pHGnrG_PrCU
『命にふさわしい』
https://youtu.be/HEf7p_7MjkM
いかがでしょうか。できるだけ違う雰囲気のものを持ってきたつもりですけど好きになれそうですか?
なれそうなら是非私の文章も読んでいってください。
私の好きな楽曲紹介
ではこれから好きな楽曲を挙げてそれぞれ何が好きか述べていきます。
聴けるものはYouTubeで聞いていただけたらいいのですがYouTubeにないものも推していきますし、amazarashiの歌詞は紹介文でも推されるほど良いので、ここでは歌詞に絞って好きなところを挙げていきます。
気に入りそうだと思ったなら躊躇せずCDあるいはデータを買って下さい。決して後悔はしません。断言します。
※「AメロBメロサビCメロ」の呼称でいきます。サビをCメロという呼び方もありますが私はサビという呼称を採用しているので。
『バケモノ』
アルバム『地方都市のメメント・モリ』に収録された曲です。
シングルの表題曲でもカップリングでもなくこのアルバムにしか収録されていません。
初めてこの曲を聞いたときは「良い曲だな」と思っただけでした。ですが歌詞を見て聞いたとき、この曲は"バケモノ"級に変わりました。
「嘘を食べて育つ化け物」と「僕」の関係をもって「嘘」がどういうものかを歌っている曲です。
すごくきれいにまとまっていて歌詞としてお手本のようだと私は思いました。
そして、Cメロの
「生きるのが辛かった
苦しくてしょうがなかった
だけど辛いと思われるのが
一番辛いことだから」
というところは本人が思わなければ書けない歌詞ではないかと思うのです。想像だけでは、そこに辿り着けず「死んだら家族や周りに迷惑がかかる」みたいな感じの歌詞になると思うのです。
自分の経験が歌詞に滲み出ているからamazarashiの強いメッセージ性は聞き手に受け入れられるのだと思いました。
『僕が死のうと思ったのは』
秋田ひろむさんが中島美嘉さんに提供をした楽曲です。
私が一番好きなヴァージョンは秋田ひろむさんが歌うクラシックverです。中島美嘉さんの『MIKA NAKASHIMA TRIBUTE』というアルバムに入っています。
クラシックverでないものはミニアルバム『虚無病』に入っています。
タイトルを見てもピンと来ないかもしれませんがこれはラブソングです。
ラブソングにも様々な解釈があると思いますが、ここでいうラブソングは恋のことです、惚れた腫れたのことです。
この曲はamazarashiの中で唯一のラブソングといっていいんじゃないかと思います。愛を歌うことはあっても恋を歌うことは少ないのですがこれは恋の歌と取れると思います。
そうは言ってもamazarashiです。ただ「あの娘が好きだ」なんて歌いません。
「死にたい死にたい死にたい、あれ?ちょっと生きたい。なんでだろ?あの人がいるからだ。」
という流れで好きだと表現しています。
また、Bメロの
薄荷飴 漁港の灯台
錆びたアーチ橋 捨てた自転車
というところは点をいくつも出して、聴く側が線で繋ぐことで情景を描き出す手法です。
つまりただ良い歌詞を作るだけでなくちゃんと理論や技術があるのです。それらがあるから常に高レベルの楽曲を作り出すことができるのだと思います。
ちなみに『ラブソング』という曲もあります。ただこれはラブソングではありません。気になる方は聴いてみてください。
『月曜日』
阿部共実さんの『月曜日の友達』というマンガのプロモーション用として、ちょっと複雑な経緯なんですが秋田ひろむさん側からオファーして作られた曲です。
ここまでamazarashiを説明してきたのでどのようなバンドかは分かってきたと思います。YouTubeにある楽曲だけでは物足りない方はCDショップに駆け込んでくれれば良いと思います。
ただこの曲は4文字だけ紹介したい箇所があるのでそこだけ紹介させてください。
マンガの内容とリンクさせた歌詞で、簡単に説明すると、1組の男女が周りとは違う自分の葛藤や苦しみを分かち合える相手と共にいる、という内容です。
もちろん、全て良い歌詞なんですが、その中でもCメロで
普通にも当たり前にもなれなかった僕らは
せめて特別な人間になりたかった
特別な人間にもなれなかった僕らは せめて認め合う人間が必要だった
それが君で おそらく僕で ゴミ箱にだって あぶれた僕らで
僕にとって君は とっくの昔に 特別になってしまったんだよ
という歌詞があります。
この部分での「おそらく」という4文字に私はとてもamazarashiらしさを感じました。
ここまで絆の深い2人なら「それが君で僕だった」でもいいのですが相手が自分をそう思ってくれているというのは自分のエゴであることを否定できないのです。そこで「おそらく」が入ってくるのです。
ですからこの『月曜日』を聴く際は「おそらく」に注目して聴いてみてください。ちなみに秋田さんは特に「おそらく」に対して言及していません。"おそらく"秋田さんの芯の部分にそういうものがあるから自然と出た言葉なのでしょう。
終わりに
いかがでしたでしょう。
amazarashiの魅力が伝わったなら幸いです。
私の経験上ですが、何かしらの音楽活動をしている方は特に好きなわけでもないのにamazarashiを評価しているような気がします。私は音作り的なことはよく分からないのですが、そうやって評価されているところを見ると音作りの力も持っているんだろうと感じます。
最後まで読んでくださりありがとうございます。思ったことをなんでもいいのでコメント欄にお願いします。フォローやスキも気軽にどうぞ。
ここ2、3年の内でタイアップが増えてきてシングルのCDをリリースすることが多くなってきていますが、amazarashimはほとんどシングルを出していません。
ミニアルバムを主体として曲を発信していました。それ故かCD収録曲の重複が少ないのも特徴です。
例えば1000円で3曲入ったシングルを5枚リリースしたのちに、その表題曲が全て入った2000円で12曲入ったアルバムをリリースすれば実質7曲のために2000円払っていることになります。しかしamazarashiは5曲ほど入ったミニアルバムを1500円ほどで売っています。そして重複はほぼしていません。
つまり一般的なCDだと
3曲×5枚+7曲=22曲が7000円
で1曲約320円なのに対してamazarashiは
5曲が1500円
で1曲約300円なのです。
要約するとamazarashiはファンの懐に優しいバンドだと言えます。
まあ高かろうが絶対買いますけどね。
ていうか冒頭で否定しといて、経済的な話しちゃいました。
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