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歌コレ集計考察

歌コレというイベント、ランキング形式のイベントらしい。
参加したことないのでざっくりとした知識でしかないが。

このランキングの集計に関しては「ニコニコ動画のランキングと同じ形式」で行われているとのこと。「再生数・コメント数・マイリスト数・いいね! 数の4つを基準として、ランキング順位を算出」
それ以上の情報は非公開。

もちろん様々な要素があるので公開されてる指標すべてを鶴亀算したところで正しい答えにたどり着くことはないはずだが、冷静に考えればある程度の係数算出のヒントぐらいにはたどり着けるのではないかと思い、いくつか推論をだしてみる。
しょせん常識的な範囲内の推察なので絶対に正しいとは言えないが、それなりに近しいところまでは行けると思っている。

いくつかニコニコのランキングについての集計考察した過去のサイトなどを見てみたが、「結論としては公開されている集計基準だけではこうはならない」というものばかりだった。それを見た上で多少異なる視点を提供できれば。

【公式にいわれている基準以外の条件】

以前から言われているが基準の数字を単純に計上してもランキングの通りにはならない
つまり、基準以外の隠されている部分が重要となる。
そこでヒントになるのがレギュレーションプラットフォームの仕組みの部分になるのではないかと推察してみる。

そこで、時間広告ユーザーのステータスというポイントで少し考えてみる。

【時間という概念】

歌コレの集計に関しては1時間単位で集計を出しているというのは、ランキングを眺めているとわかる。大事なのは運営としての意識になる。
初日に圧倒的なポイント数を集める動画があった場合は、ランキングというものはずっと固定される。イベント運営者としてこんなにつまらないものはない。どの時間で区切ろうと何の意味すらない。

そこで比較的にイベント主催が考えるのが「時間による変動」という概念。
事実、ランキングのトップページには「※毎時1時間の新着ランキングが表示されます」とある。

ランキングを不正に操作するのではなく盛り上がりを演出したいと考えるなら、この「仕組み」を利用するのは至極当然のこと。
だらだら伸びるポイントよりも、特定の期間で一気に集まる方が運営としては大事になる。盛り上がるから。

実際にやっているかやっていないかはわからないが、可能性だけで考えるとこうなる。
 だらだら積み重ねられたポイントと一気に集まったポイントでは係数が異なる可能性があるし、特定の時間帯(イベント中盤とか終盤)で入手したポイントは係数が異なる可能性がある

ただ、この部分に関しては係数が万が一あったとしてもそんなに大きな差ではないんじゃないかと思っている
最終的な辻褄合わせるという手間が発生するので。

他に、この1時間でグンと伸びたと言う部分は普通にランキングに出てくるのでそこまで時間の係数が絶対的にあるとは言い切れない部分はやはり残る。

【広告の扱い】

ニコニコ動画という動画プラットフォームは広告代理店でもある。そして、広告の売り上げというものはサーバを維持するために必要不可欠
そこに目を当てると「広告を集められるユーザー」というものはものすごく大事なユーザーになるし優遇は絶対に行いたい。

広告を出す人も大事にしたいところだが、その効果をユーザー単位では分けにくい。このプラットフォームにおける広告の考え方としては「運営に対する投げ銭」に近いので、少しずつ課金する人もいれば一気に投下する人もいるからだ。
イベントに関して広告という項目で差別化を行うとすれば、セリフかセルフじゃないか、程度じゃないだろうか。セルフは大量にお金を投下することができるが、他人からの広告はコントロールできないので、こちらの方が優遇するに値するはずだ。
ソシャゲのように有料ポイントと無料ポイントで分けることももちろん考えられるのだが、このプラットフォームは80%以上オフなどバンバン行うので、有料とはいえ扱い(差別化)が難しい

あえて広告で差別化することを考えるとbot対策ぐらいだろうか。まとめてどんと一回だけと、だらだら継続して広告をもらい続ける。この二つで差異を出すぐらいはあるかもしれない。

ここまでをポイントに関する係数に反映するとなると、広告を集めたユーザーに対して係数を大きくするぐらいはやっている可能性は高い
サイト運営を行うにおいて、最上位で大事なユーザーになるのでここに対して何の優遇もないということは、ちょっと考えにくいのが本音だ。

【ユーザー属性に関して】

他のサイトなどでなぜここに触れないのか不思議であり、キモだと思っている部分。
ニコニコ動画には課金ユーザー無課金ユーザーが存在している。公平性を担保しなければならないゲームの世界ですらサブスクユーザーにはメリットがある昨今、動画サイトのニコニコ動画において差別化があるのは当然のこと。
その差別化部分にポイント集計にかかわる部分があっても不思議はないはず。

そして、その部分は軽めの実験ですぐにわかる。集計の数字がそこまで集まらない、もしくは分散している部門で実験すればいい。
課金ユーザーのリストイン、いいねと無課金ユーザーのリストイン、いいねが同じ数字になるかどうかを試せばいい。

そして、これ積極的にイベントの数字を伸ばそうとしている人達、心当たりあるんじゃないだろうか

特定の配信やスペースでの自己紹介のほうがツイッターなどで相互リストインするよりも明確に伸びていることに。

個人的にはユーザー属性の違いってものすごく大きいと考えている。
運営から見たときに優遇すべき対象であることは明確であり、この人たちの満足感というものはサービス運営上必要不可欠だからだ。

そして、無課金ユーザーが(今は撤廃されたが)投稿数を増やすためのユーザーレベルというものがある。
そのレベルを上げる方法は堂々とサイトのヘルプに書いてある
「課金ユーザーのフォローを増やす」ことでレベルが上がる、と。

つまりシステム的にはすでに課金ユーザーからのフォローを検知してラベリングする機能は搭載されているのだ。

この目線だとルーキー部門に設定されている期限が「2年」というのも合理的だな、と思われる。
無課金で投稿できる数が当時50本。
よほど狂った方法論や中毒的な状態ではない限り、上限に到達するのに1年以上かかるはず。
そこで楽しさを知った人たちに対して、課金導線を用意していると考えると、「丁寧に考えたなぁ」と納得できる。

課金ユーザーが獲得するポイント、もしくはリストインやいいねの評価というものは高く設定されていると考えるのが、個人的には最もしっくりとくる。

【運営として大事にしたい人たち】

商業プラットフォームとして考えると運営から見たユーザーのプライオリティは以下の通りになる
1.広告を集められる投稿者
2.広告を打ってくれる視聴者
3.課金ユーザー
4.動画投稿している無課金ユーザー
5.動画投稿をしていない無課金ユーザー

こう並べたときにサーバー維持費でかなりの割合を占める通信費をただ消費するだけの4と5に関しては、将来の課金ユーザーではあるものの現状では優先度はかなり低くなる。今までのニコニコ動画の運営方針から考えても、この部分を大事にするとは考えにくい。
集計時の係数は限りなくゼロに近くなるはずだ。
そもそも、投票のために無限に作成できる無課金アカウントの評価点を有料ユーザーと同じにするわけがない

3に関しては中心といえる。多くの投稿者が存在していても、ほとんどはこの層がコア層になる。ここを逃がさないことこそが肝要になる。無課金に比べると投稿している確率も高い。つまり、このユーザー属性の人たちが基準になるはず。
2のユーザーはユーザー属性としてみるとプレミアム会員(課金)かどうかあまり関係ないので考慮はおそらくそこまでされていない気がする。

1の人々が相互リンクで応援しあうというのは、運営にとっては最高にうれしいこと。つまり最優先。配信しているならなおうれしい。同時接続数が稼げれば経営資料を作成することを考えても、めちゃくちゃ重要度が高い

こんな個人の勝手な推察で考えると、数字は適当ながら係数としてはこんな感じになるのではないだろうか。

・広告を集められる投稿者もしくは配信者
5.0

・課金ユーザー
2.0

・無課金ユーザー
0.5-1.0

これらのベース係数に対して、時間の概念を少しだけ加味するあたりが妥当なのかな、という推論としたい。

【おそらく意味はあるけど検証すら難しいこと】

これは確認の方法が全くないに近いので乱暴な想像なのだが、おそらく生配信ユーザーって別の係数がかかっている気がする。というのも、生配信ってその段階でブラウザなりを開いているので、ダイレクトに動画の再生に飛んでいくことができる。
同時接続数増やしたいというビジネス的な都合だけではなく、もりあげたい、にも貢献度が大きい。そして、生配信もダイレクトにポイントを投げ銭可能。広告と同じく運営からすれば、会社に対してお金を動かしてくれることそのものなのだ。
生配信あるあるのダラダラした感じでやりたければ課金ユーザー以外では難しい。つまり、生配信ユーザーは条件的には極めて優良ユーザーに近い

ユーザー属性で優遇されているのか、生配信からの紹介やジャンプが評価が高いのかなどはわからないが、何かしら特別扱いはされている可能性が高い

この記事を公開しているタイミングではイベントが開催されていないので、特に何かしらの影響はないようには配慮している
しかしながら、「もしこの推察がある程度真実に近しい」ものとなっていれば、必死に頑張って無課金ユーザーのリストに入れてもらうメリットがあまりない
圧倒的な再生数やリストイン数なら話は別だが、ライバルが多い場所ではプレミアム会員同士で相互リンクしたほうがおそらく効果は高いのではないか。


教える立場なのでできる限りはワークショップなどで教えた内容を説明していこうかなと。地方の人やワークショップに事情があって参加できない人たちへのサポートが今後もやっていければと思っています。