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感動の大泣き
視覚障がいとして産んでしまったという思いや、その息子がバイオリンを習う事を反対していた亡き夫や親戚の人達に対して、見返してやる!という一心でここまで来ました。
中学や高校の時は、連日のバイオリンの練習の疲れで、授業中に居眠りしたり、課題も提出しなかったりと不真面目の生徒でしたが、昨年に東京音大に入学し、人が変わったように勉強し、この一年本当によくやっていたと思います。先日発表された成績も驚くほど良い結果でした。その為、4月からは大学内で最高レベルのオーケストラの一員として配属がきまり、
同じ全盲の師匠である、和波先生にご報告したところ
「良い成績が取れていることは、彼とお母様の努力の賜物であり、私もとても嬉しく思っています。おめでとう。」とのお返事に感極まって大泣きしてしまいました。
これで良いのだろうかと自問自答してきた19年間が全肯定された思いで
涙が止まりません。
来週から
新たなスタートラインに立ちますが、指揮者が見えない視覚障がい者にとって、オーケストラは恐怖でしかありません。どこからどんな音が飛んで来るかわからない真っ暗な空間で周りの音に合わせる事がどのくらい大変なのか私にも想像出来ません。
でも、今までもやってきた様に二人三脚で遠くに見える小さな星を目指して進んでいきたいと思います。
本当に生まれて来てくれてありがとう。
いつもいつも、人一倍の感動や経験をありがとう。
一本の映画が作れるんじゃないかと思ってしまうほどです。
今の気持ちを忘れないように書き留めました。
令和5年3月。