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グラフィックデザインへの苦手意識を克服しようとした話

こんにちは。ペパボデザイナー新卒2年目のおうゆかです。

会社ではUIデザインやUXリサーチの分野をメインに仕事していますが、個人的に昔からずっとグラフィックデザインに対して漠然とした苦手意識があり、その苦手意識をなんとか克服したいなぁ...なんて思っていました。

この記事ではそんな苦手意識を克服するために私が考えたこと・取り組んだことについて書いてみたので、同じように悩んでいる人の少しでも参考になればと思います。

そもそもなぜグラフィックデザインに苦手意識を感じていたのか分析してみた

漠然とグラフィックデザインというものに苦手意識を感じていたわけですが、そもそもどんなところに苦手意識を感じていたのか自分の中でも曖昧だったので、少し分析をしてみました。

分析をしてみて、大きく分けて以下の2つの要因があることが分かりました。

1. インプット量が少なかったために自分の中に表現のパターンを持ち合わせていなかった

以前の私には、世の中のクリエイティブに常に関心を持ち、観察するという習慣があまりませんでした。そのため自分の中に表現パターンの蓄積がなく、デザインを通して達成したい目的を達成するためにどのようなアプローチをしたら良いのか、課題解決のための選択肢を持ち合わせていませんでした。どのようなものを作るにしても毎度ワンパターンな表現になってしまい、自分の中でとても課題に感じていました。

2. 作りたいものを再現するための技術・手法が身についていなかった

仮に作りたいものの理想像が頭の中に浮かんでいたとしても、それを上手くビジュアルに落とし込むための技術・手法の知識が不足していました。そのため持ち合わせている範囲の手法でしかビジュアルを再現することができず、作ってみたら最初に浮かべていた理想像とはかけ離れたものができてしまう、なんてことが多々ありました。


苦手意識を克服するために取り組んだこと

分析して分かった上記の苦手意識の根本的原因を克服するために、とにかくいろんなクリエイティブを見てインプット量を増やす、そして自分で手を動かして作ることに注力をしました。

具体的には以下のようなプロセスでインプットとアウトプットを繰り返し行いました。

1. ひたすらPinterestで自分がいいなと感じたクリエイティブをピンしていく

表現の幅の知見を広げるために、まずは自分が直感でいいと思ったクリエイティブをひたすらPinterestでピンして行きました。この時、ピンをするものに制約は設けず、バナーやポスターなどの成果物のみでなくファッションやインテリア、建築など幅広い種別のものから直感的に自分の心にグサッと来たものを全部保存するようにしました。

2. 1で保存したものになぜ惹かれたのかを脳内で言語化する癖をつける

なぜそのクリエイティブに惹かれたのか、なぜ美しいと思ったのかを一度脳内で言語化する習慣をつけました。パッと見直感でいいなと感じたものには必ず理由があると思ったので、レイアウトや配色、タイポグラフィ、題材、写真使いなど、どのような観点でもいいのでそのクリエイティブを魅力的・美しいと感じた理由を分解して予想し、言語化するという習慣をつけました。

3. いいと思ったクリエイティブの雰囲気を真似て、自分で自由に作ってみる

1で保存したものの中から、そのクリエイティブの雰囲気を真似したものを作るということをしました。この時に2で言語化した「そのクリエイティブが魅力的に感じる理由」を意識しつつ、オリジナリティも取り入れながら作るようにしました。再現のための技術・手法が分からない時は妥協せずに都度検索し、手法を勉強しながら作るようにしました。


実際に作ったもの

なんでもいいので何か1つテーマを決めて日記のような感覚で作りました。テーマ決めはカッチリやりすぎるととのちのち考えるのが面倒臭くなってやらなくなるので、なんでもいいのでその時思ったことを自由に取り入れて気軽にテーマを決めて作るようにしました。(魚が食べたいので魚をテーマに作ろう〜くらいのノリで)

以下が実際に作ったものの一部です。

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やってみて良かったとこと


1. 表現パターンの引き出しが増えた

とにかくいろんなものを見る機会が増えたので、最初はかなり狭かった自分の中の表現の幅が少しずつ広がっていく感覚がありました。また、これは副産物的ではありますが、たくさんのものを見ていく中で、最初は明確ではなかった自分の好みが明確になっていきました。「自分はこの雰囲気のデザインが好き!」と自信を持って言えるようになったことは、自分の中に1つの軸ができた感じがしてとても嬉しかったです。

2. 作りたいものを再現するための技術・手法が身につき、ビジュアルに落とし込む際のコストが減った

自分の作りたいものをどのように再現するかの手法を習得したことで、手を動かして作り始めるまでのハードルやコストが以前に比べて減りました。そのようなハードルやコストが減ったことは、苦手意識の克服にも直結したのではないかなと思っています。

3. なんでも脳内で言語化する習慣が身についた

良いと思ったものに対して一度脳内で言語化することを繰り返したので、グラフィックに限らずUIデザインやその他なんでも、良いと感じたものに対してなぜ「良い」と感じたのかを言語化する習慣がつきました。自分の中できちんと言語化ができていればいるほど、アウトプットがより濃いものになっていくことを実感しました。


さいごに

以上が、私がグラフィックデザインへの苦手意識を克服するために取り組んだことでした。

まだまだグラフィックを作る際に手法をビジュアルに落とし込むスキルや思考の言語化やが十分にできている訳ではないですが、最初に目標においていた「グラフィックへの苦手意識を克服する」は取り組みを通して達成できていると実感しています。(むしろグラフィックデザインを作るのが好きになりました。)

この記事がグラフィックデザインに苦手意識を持っている方の参考に少しでもなればいいなと思っています。

以下のPinterestのボードに作ったものをまとめていて、随時作ったものを追加しているので良かったらのぞいてみてください。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


この記事はGMOペパボデザイナー Advent Calendar 2020の21日目の記事です。明日はホスデザイナーのkawamotoさんです!


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