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「新吉原の朝」−朝昼夜の衣紋坂の色々な顔−『銀世界東十二景』

卒論を書き終えて提出も終わったら、南の島に行くことが仮で予定があるのでそのために体を絞っています。

チョコ以外の無駄な砂糖や小麦を摂取しないことを意識して水を飲んで筋トレをしています。
目標としている女性がインスタで拝めるのでスクショしまくってモチベーションにしています。
その方はフランスに住んでいて、材料を生かしたお料理を載せていらっしゃいます。体もただ細いだけではなく、筋肉がしっかり付いていてメリハリがある。
やっぱり美しい体は質の良い食事と適度な筋トレから出来上がっているのですね。

頑張らねば。

そんなボディメイクを再始動している今日も広重。今回は『銀世界東十二景』の「新吉原の朝」です。


国立国会図書館蔵

新吉原を描く作品はこれまで幾度となくみてきましたし、どんな構造なのかも概ね理解しています。
なので今回の描かれている部分はどんな場所に当たるのかが想像できますね。
中央にある枝垂れた木は柳で、「見返り柳」と呼ばれていました。
新吉原から帰る殿方がこの坂を登って帰路に就くとき、名残惜しさからここで新吉原を振り返ることからこの名が付きました。

そしてこの画面に横たわる長い坂が衣紋坂。この坂を画面の上部から右に向かって歩いていくと、新吉原のシンボルである大門があり、遊郭へと入ることができるわけです。

今回の絵は遊郭という性格からなのか、朝なのに住民が一日の支度を始める様子ではなく籠持ちたちが多く描きこまれています。

駕籠の中には男性が一人入っていて、これから家に帰るのでしょう。
彼らは歩いていないので柳の下で振り返ることはしないのですね。


全体的に白くぼやけた印象が残りますが、人間がちょこちょこ動いているような印象も持たせます。
きっと、彼ら人間が現職でパキッとした印象を与えるからでしょう。
駕籠を持った男性たちは重い荷物を持ってせっせと汗を流しながらせかせか動いているし、徒歩の男性たちは雪でぐちょぐちょになった坂で転ばないようにちょこちょこ歩いています。
画面右下の門の手前にいる人間は遊郭の女性たちでしょうか、お見送りをしている様子な気もします。


こうして遊郭での遊びを終えた男性たちがまた日常に戻っていくのが朝であるのですね。
あえて夜や、新吉原の中を描かないことで見返り柳や衣紋坂の意味が活きてくるのですね。



衣紋坂の軒の並びがやけに静かなのも少し不気味さを感じさせますが、駕籠もちや男性たちがいなくなった後に人間生活を始めることを想像すると、衣紋坂は色々な側面を持つスポットであると感じます。

何か一つ吉原についての作品を読んでみようかなと思います。


今日はここまで!
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