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外山恒一の「教養強化合宿」に参加する前に読んどけ! 〜現状把握のための3冊〜
はじめに
外山合宿は、要するに革命運動の歴史を学ぶ合宿です。ここをまず念頭に置いてください。
で、ここからが重要なのですが、歴史というのは常に現在の視点からの評価を受けるものなのです。
例えば、あなたが「自分史」を誰かに話すことを思い浮かべてみてください。
僕は小学校時代、よく授業を聞かずに本ばっかり読んでいるような子供でした。中学校も、高校も。だからこんな風に文章を書いているわけです。
と、まぁこんな感じで、現在の自分と紐付けて過去を語ろうとしますよね?
これと同様のことを、歴史を語る際にもやるわけです。(かなり乱暴に書いてます w)
ですから歴史を勉強する前にまず、より良い現状把握というものが求められるわけです。
これからあげる3冊の本は、学問の現在地、学生運動の現在地、シンギュラリティの現在地を指し示す本たちです。これらの本たちは、我々にとって、この世界の現状を理解するための素晴らしい道具になってくれるはずです。歴史を学ぶ前にまずは現在の世界に対する認識をブラッシュアップして欲しい。そうすることで外山合宿がより、実りあるものとなることでしょう。
①橘玲『読まなくてもいい本の読書案内』
そもそも文系の学問自体、時代遅れになっている、という現状があります。
例えば、最近流行りのマインドフルネスという概念があります。これは、強引に言ってしまえば、仏教を自然科学によって反復する、ということです。
構造主義はマルクスの「社会科学的」反復だったわけですが、それと同様のことが現在、自然科学によって行われている。つまり、ベタに思想を文系的にやることは時代遅れで、とてつもなくムダなことなのです。
そんな現状について説明している本です。
序文がネット上に無料公開されているので、そちらをまず読んでみることをお勧めします。
②古市憲寿『希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想』
ピースボートをご存知でしょうか?「世界一周99万円」ってポスター見たことありませんか?それです。ピースボートは社民党党首の辻本清美らによって設立された、左翼思想に基づいて運営されてきた団体です。この本は、2008年に著者である古市が実際にピースボートに乗り込んだ経験が語られています。革命のための共同体だったのに、その目的は遠ざかり、お互いの承認欲求を満たすための共同体となっている。そんな左翼団体の現状がこの本に綴られています。
③古田更一『本は破れ!』
そもそも、本というメディア自体、時代遅れなのです。本よりもYouTube上の動画の方がよっぽど影響力があるという現状、それから逃げることは文系人として出来ません。
機械が人間を超えていく、そんなシンギュラリティの時代が到来しています。
この本は、そんな時代に我々がどう戦っていくのか、つまり、どうやって新しい価値を人々に突きつけていくのか。そのための戦略を指し示すものです。この本は、読むのがかなり難しいのですが、新たな時代のスタンダードとなることでしょう。
まとめ
外山恒一の教養強化合宿に参加する前に、最低でもこれぐらいの教養は持っていてほしいものですね。
なぜか?
それは外山界隈の島宇宙性を認識することが出来るからです。