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村岡英明先生 「若手歯科医師のための臨床の技50」総義歯 を読んで  ⑥

後縁部の設定をどうするか?


上顎総義歯の維持のために、ポストダムによる後縁部の封鎖は大変有効である。ポストダムの部分まで口蓋を覆って延長するのは義歯の安定のために必要であるが、いわば必要悪と考えられる。

そのため、患者はその部分に違和感を訴えやすく、対策として以下の方法がとられる

  • 金属床にして薄くする

  • 無口蓋義歯にしてその部分の床をなくす

「しかし私のほうから無効口蓋を進めることはない
患者さんが郊外の違和感について妥協してくれるのであれば
口蓋の維持はそのほうが楽である
咬合採得も咬合調整も楽である
上顎総義歯は口蓋部があったほうが良いと思う」


模型でのポストダム形成方法

  1. 後縁部は骨のない部分があり、そこにポストダムを作る

  2. 触診により、どの程度削れるか検討をつける

  3. 適切な形態を付与する


ハミュラーノッチとハミュラーノッチを結び線を引く
ポストダムの範囲を鉛筆で描記する
ハミュラーノッチ部も彫り込む
中央にいくにしたがって深く掘る
後ろにいくにしたがって深く掘る

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