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『歌集 幸せはいつもこわれそうなの。』より④

吾があの夏の夜更けに見た火事は真っ赤じゃなくてオレンジだった


嫌われぬように飽きられないように雨に打たれた仔犬のように


猫をもし抱きしめたならこわれそう幸せはいつもこわれそうなの


愛猫と愉しく過ごす時間だけさよならの日に近づくなんて


いざとなりゃマウンド立って投げますよ土俵にだって上がるつもりよ


ガラスとか鉄でできてるものもあるキスをするとき仮面(マスク)は外す


吾だけに教えてくれた君の『好き』他のあの子に喋ってごめん


かかわりのある人ない人いろいろで袖振り合うも多生の縁



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