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137 八王子市社会福祉協議会、輪島に行く③ 前回の補足

 今日は能登豪雨から一か月。と言うことは私が七尾の能登食祭市場に雨の中、七尾駅から合羽をかぶって行ってから一か月。その前日には金沢ホテルで偶然、NHKの朝ドラ『まれ』の出演者三名が能登に旅する番組を見ました。

 正直まだ一か月しか経っていないことに驚いています。あの時は七尾駅から食祭市場の行きは合羽だけでも何とかなった雨模様でしたが、帰ろうとした頃に豪雨になったのでした。結局午後3時前の七尾線に乗って帰宅し、被害の全貌が分かったのは一夜明けた9月22日、日曜日だったのです。
 ですから八王子市社協での事前説明会では写真撮影は控えるように言われていたのですが、輪島市たすけあいセンターの社協の方からは撮影して広報して下さいと逆に頼まれたのです。しかし私は能登食祭市場の被災状況は撮影できたのですが、個人宅、特にボランティアに行った現場を撮る気にはなれなかったのでした。やっと撮れたのが下の一枚。

輪島での一枚

 確か朝市への通りで撮りました。で、前回の記事、新高岡から輪島市災害たすけあいセンターへ行くツアーバスにも書かなかったことで、嘘にしてしまったことがありました。山は崩れ、被災家屋がほったらかしになってると書きましたが、バスが通る道路に何も言及しませんでした。理屈で考えれば窓外にまだ地震の爪痕があるのにその左右の真ん中を突っ切る道路が順調ということがあり得るのか?
 結論から言えば無事に着いて作業して新高岡に戻れたので、間違いなく道は繋がっています。しかしそれは万全、つまり震災前に復旧したことを意味しません。これまでも凸凹道を拠点から現地まで行く車中で経験しましたが、今回は度々の急増の脇道が加わりました。社協の人の解説によると破壊された道路を元通りにするより、土地を均して新しく道を作った方が手っ取り早いという。言われてみればその通りで、だから通っただけましと、(復旧、復興の)期待値を下げられてしまっていると理解できました。
 しかし道路がこんなだと物流が滞るのは必定。物はもちろん人も同様で、これからの復旧/復興には観光が欠かせないと私でも思える。なのにツアーバスが今回通った大動脈のはず行路がこのありさまでは、能登は国や石川県が見捨てる対象としているとみて間違いない。そして論理的に考えて、それは能登に限らない。
 能登震災後、前にも言ったと思うけど、「能登は優しい土までも」と言われる能登と言う土地、その成り行きは日本の地方都市の将来、未来図そのものと思う。今年の震災と水害に遭ってもなおしぶとく生き残れば日本の地方経済は活性されるし、これを契機に一段と廃れれば日本は大都市圏しかまともな経済活動のできない衰退国家に成り下がると想像できる。(大塩高志)

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