記憶集中墓守盛岡指輪亜細亜ツイートのネタバレ
記憶力が悪い上に日常でアンテナを張れていない自分が情けなかったので自分に足りないものを常に意識するためにレシートの裏側に「記憶」「集中」と書いてスマホケースのポケットに入れました。その時、ある問いが思い浮かびました。
「記憶、集中ときて、この下にどんな単語が書かれていたら面白くなるだろう」
記憶
集中
○○
単語を考えました。こんな問いに答えなどありません。だから自分の中で折り合いをつけることでしかこの自問自答は終わりませんでした。
「記憶」と「集中」は形のない概念だから、逆に形がある単語を選んだ方が良いな。形あるものの中で最も「記憶」と「集中」からかけ離れたものにしよう。さらに見た目のバランスも考えて2, 3文字の漢字をターゲットにしよう。
など自分の中で勝手にルールを作り、悩んだ末に思い浮かんだのが「墓守」という単語でした。お墓を管理する人のことです。皆さんは全然納得していないかと思われますが、あの時の僕にはこれがしっくりきていました。今思えば、お墓は、死者が確かにこの世にいたことを示す「記憶」的な要素があるので全然かけ離れていなかったなと反省しています。
別候補として他に3つほど考えることにしました。「墓守」は人なので、次は場所を選ぼうと思いました。場所で2, 3文字の漢字と言えば、都道府県。それしか思い付けませんでした。それからもう一歩踏み込んでいきたいと思い、県庁所在地の中から選ぶことにしました(都道府県から踏み込んだら県庁所在地になるのが今の自分にはピンと来ません)。パッと思い浮かんだのが「盛岡」でした。
人、場所ときて、次はモノを選ぶことにしました。「記憶」には生物的なイメージが、「集中」には熱いイメージがあったので、その逆をいこうと思い、冷たくて血の通ってないものを想像しました。その時に思い浮かんだのが金属でした。そして金属の中でも身近にあり、形を簡単にイメージできやすそうなものとして思い浮かんだのが「指輪」でした。
最後に「亜細亜」を選びました。これに関しては「1度『盛岡』という地名が出たのでもう地名は選ばない」と思った自分を裏切りたかっただけでした。意味分かりませんよね。こうしてほとんど感覚的に「墓守」「盛岡」「指輪」「亜細亜」の4つが、最終候補に選ばれました。
この4つの単語を出してから1週間ほど経ちましたが、自分の中ではどれを「記憶」「集中」に並べたら一番面白いのか決めることができませんでした。そんな時、ある男にTwitterを更新としろと言われました。そして
記憶
集中
○○
が面白いのか試したくなりました。何も知らない人からしたら意味がわからない単語が3つ並んでいるだけですが、それでもこちら側の意図を奇跡的に汲み取ってくれて感覚的に笑ってもらえるかなと思いました。
記憶
集中
墓守
盛岡
指輪
亜細亜
単語を絞りきることができずに、全ての単語を縦に並べてさきほどの男に見せると笑ってもらえたので自信が付きました。しかし、自分の悪い癖が出てしまいます。この単語の並びにすでに飽きてしまっていたので、少し手を加えたくなり、最終的に「記憶」「集中」「墓守」「盛岡」「指輪」「亜細亜」を階段のようにずらしてツイートしてしまいました。
このツイートは、初見の人の気持ちを考えていない、客観的に物事を判断できない、自分の浅はかさそのものです。そして案の定、反響もなく、スベりました。ほとんど個人の感覚にゆだねられた意味のない単語の並びが笑えるはずがありませんでした。しかし、このままスベって終わるのは恥ずかしがったので、
のように「記憶」「集中」「墓守」「盛岡」「指輪」「亜細亜」に絡めたツイートを3ヶ月間毎日続けようと決めて「あのツイートは、単体で意味を成すものじゃなかったんだ」と周りに錯覚させて、スベッたことをなかったことにしようとしました。なんて安直な考えなんだとこれも反省しています。
ところがその3日後、ある災害が起こりました。トンガ諸島の火山噴火の影響で日本各地に津波がやってきたのです。岩手県にも津波が来る恐れがあるとニュースで知り、その時点で「盛岡」をネタにすることはできなくなりました。無意識に頭の中のストッパーが働いて「記憶」「集中」「墓守」「盛岡」「指輪」「亜細亜」に絡めたツイートが全くできなくなりました。こうして「記憶」「集中」「墓守」「盛岡」「指輪」「亜細亜」シリーズは突如終わりを迎えたのです。
だけど、これで良かったと思ってます。ここでやめるのが、今回の件で唯一間違っていない選択でした。
以上、一連の「記憶集中墓守盛岡指輪亜細亜ツイート」の真相でした。
おまけ(ツイートするはずだったもの)
【調味料】
栄養成分
墓守 2.4g
指輪 500g
記憶 2g
集中 3600mg
原産地 亜細亜(盛岡)
【ドラマ】心より盛岡のあなたへ
【あらすじ】
都内の大学に通う亜細亜美(あじあみ)は就職を機に実家で暮らすことになった。しかし、そこには記憶にない家族の姿が…。私たちはこの物語を集中して見られるのか?『墓守と指輪』シリーズのキャストがお送りする異色のミステリーサスペンス。
【映画】アジア(亜細亜)ンメモリー(記憶)
【あらすじ】ーーー亜細亜に行けば全てがわかる。トル・ジンは墓守の息子。父親に託された指輪には『morioka(盛岡)』という文字が刻まれていた。彼は岩手を訪れ、そこで父親の最期の言葉の意味を知る。あなたはきっとこの映画を集中して見られないだろう。儚い親子の絆を描いた異色のミステリーサスペンス。
銭ズラ