23年4月15日 その5712『逢坂誠二の徒然日記』(7409)
夜明け前の都内、空全体に雲が広がり、極弱い雨が降っています。今の気温は15度程度ですが、日中は気温が下がり13度程度になるとの予報です。終日、傘マークが出ています。
昨日、大分から上京し国会で仕事を行い、今日は朝の便で帰函します。
1 )使い切れないプルトニウム
岸田総理は、原発を最大限活用する方向にかじを切りました。最長60年とされている原発の運転期間を実質的に延長できるようにする法案も閣議決定し、現在、国会で審議中です。また、廃炉となった原発の敷地内で、次世代型原子炉の開発や建設を進めることも決めています。
エネルギーの安定供給や、脱炭素社会の実現を理由にしての原発への完全回帰です。日本は地震国です。長期的視点で、日本を列島を見ると、この国は常に揺れています。この不安定な地盤を持つ国に原発は、そもそも不向きなのです。
それにも関わらず岸田総理は、原発の建設も進めると言います。原発は建設計画を立案してから稼働まで最低でも10年程度の時間がかかります。そこからさらに60年以上原発を使うとすれば、今後、最低でも70年以上は原発を使い続けることになります。本当にそれで良いのでしょうか。
日本は、これまでの発電で使い終わった使用済み核燃料 19000トンあまりを保有しています。政府はこの使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを分離して、新たなMOX燃料を製造して使うから、使用済み核燃料は廃棄物ではなく、資源であるかのような扱いをしています。
この使用済み燃料からプルトニウムを分離するのが六ヶ所再処理工場です。この工場は、 1997年に完成予定でしたが、トラブルによって、完成が26回も延期され、今は2024年に完成の予定です。当初計画よりも27年も完成が遅れることになります。完成前に老朽化が進むんでいる部分もあります。
六ヶ所再処理工場の年間処理能力は800トンですから、 19000トンの使用済み核燃料を全量処理するためには、フル稼働しても24年もかかってしまいます。この処理で157トンのプルトニウムが分離されるようです。
現在日本は、既に現時点で既に45.5トン(海外貯蔵36.6トン、内 8.9トン)も抱えています。(核分裂性プルトニウムが32 トン余)
今後、万が一、大間原発が稼働した場合、1年間に消費されるプルトニウムは1.1トンと言われます。再処理をしなくても大間原発で30年分のプルトニウムを既に保有している計算になります。
六ヶ所の再処理工場を稼働させなくても、日本は使い切れないだけのプルトニウムを抱えているのです。これに加えてさらに 157トンものプルトニウムを分離するのは狂気の沙汰です。
さらに政府は使い終わったMOX燃料をさらに再処理するとのことですから、プルトニウムはもっと増えます。
こうした使用済み核燃料やプルトニウムの問題を棚上げにして、原発をい使い続け、さらに運転期間を延長すれば、将来にさらに大きな負の遺産を残すのです。
さあ今日も ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.4.15===
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