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月が綺麗ですね

ウィンナーのパックに「内容量そのままでパッケージ縮小!」と書いてあった。パッケージが小さくなるということはゴミが少なくなるわけで、それは消費者にとっても環境にとってもいいことなのだろう。だが、どうも素直に受け取れない気持ちもある。

そもそもウィンナーというのは、ボリューム感を出したいからか、どの会社も内容量に対して不釣り合いなサイズの袋を使うのが通例になっていた。それだけでは終わらず、そのスカスカの袋をテープで二つ束ね、さらにボリューム感の水増しを図ってくるのだ。我々も慣れてしまってはいたが、心のどこかにずっと違和感はあったのである。

その状態で「パッケージ縮小!」と誇らしげに言われても、こっちとしては「いや、最初からそうすべきだろ」としか思えない。「昔ヤンチャしてたけど今は真面目にやってます」と言う人と同じで、振り幅で胸を張られても受け取り方に困ってしまうのだ。ざっくり言えば「よかったね」なのだけど、もうちょっと申し訳なさそうにはしてほしいと、正直思ってしまう。

だから、ウィンナーのパッケージには「当たり前のことではあるのですが、パッケージを縮小させていただきました。もちろん内容量は変わっておりません。今後ともよろしくお願いいたします」くらいの書き方をするべきなのだ。なのだが、本当にやってしまうとそれはそれでおちょくってる感じになりそうなので、結局は現状の表記の方がいいんだろうな、と思った。

夜空に浮かぶ月がとても明るい。今日は中秋の名月だ。

月が綺麗ですね。

ウィンナーは美味しいですね。

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