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涼しくなったが

あれだけ早く涼しくなってほしいと思っていたのに、いざ涼しくなるとしっかり物悲しい気分になるんだから勝手なものだ。なんて、そんなことを去年も言っていたような気がする。人間は一年やそこらでそう簡単には学ばないし成長しないのだ。今のは個人の問題を人類全体の問題に拡大することで責任を曖昧にするテクニックである。これもたしか以前やったことがあるな。そういう意味では変な成長はしているのか?わからない。とにかく秋を感じさせる風が心地よくも切ないという話だ。こうなるともう今年の終わりも視野に入ってくる。一年が過ぎるのは本当に早い。これも毎年言っている。ずっと同じようなことを言って歳を重ねている。

「魂年齢が低い人がする発言◯選!」みたいな記事がInstagramのオススメに出てきて何の気無しに見たら、他者の批判とか自己否定とか、出てくる項目全てがことごとく自分に当てはまっていて驚いた。どうやら僕はかなり魂の年齢が低いらしい。言われると嫌なことはいろいろあるが、その中でも「魂年齢が低い」はかなり嫌な方だ。何が嫌って、自分でもそんな気がするところである。見てみぬふりをしてきたことを直視させられる感じ。やめてくれ。魂年齢の話はやめてくれよ。せめて連動して血管年齢とかも低くなるのなら嬉しいけどそんなことはないだろうし。魂年齢低い人割引とかもないし。何もいいことがない。やってられないよ。ばーか!ばーか!ほら見ろ。魂年齢が低いのですぐ悲観的になるぞ。自分の責任とか鑑みないんだ。魂年齢が低いから。なめるなよ。ばーか。

「つめた〜い」ではなく「つめたい」という表記の自動販売機を見かけた。どことなく硬派でストイックな雰囲気が漂っている。こういうタイプがたまに「つめた〜い」をやるとめちゃくちゃ可愛げがあっていいんだけど、なかなか狙ってできるものではない。そんなことをぼんやり考えながらコーヒーを買った。手に取ったコーヒーは「つめた〜い」ではなく「つめたい」だなあ、なんてことは特になく、普通に冷たかった。

涼しくはなったが、自販機に「あったか〜い」飲み物が並ぶのはもう少し先である。

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