あんパンか饅頭か
昨日参加したイベントの楽屋にあんパンが置いてあったのだが、食べた人が次々と「これはあんパンっていうより饅頭じゃない?」「本当だ!あんパンというより饅頭だ!」「確かにこれは饅頭だなあ!」と言い出し、楽屋であんパンかあんパンじゃないか論争が巻き起こっていた。確かにサイズが小ぶりで皮の色も茶色が濃く、饅頭だと言われても何の違和感もない。いったいどんな味なのか興味が湧いたがそのときはお腹が空いていなかったので、余っていた分を持ち帰ることにした。
考えてみれば、あんパンも饅頭も「小麦粉で作った生地+あんこ」という構造自体は同じだ。イルカとクジラの違いはサイズだけだと聞いたことがあるが、そんな感じで実はあんパンと饅頭の間にも明確な線引きがないのかもしれない。実際はイースト菌の有無など生地に違いがありそうなので全く線引きがないことはないと思うが、非常に曖昧な違いでしかない可能性はあり、そのグラデーションの中に饅頭っぽいあんパンが存在していてもおかしくはないよな、と考えたりした。
そして今日、満を持して持ち帰っていたあんパンを食べた。味の感想は、「饅頭饅頭と言われていた割にはあんパンっぽさもあるなあ」だった。「あんパンというより饅頭」という意見に引っ張られて、さぞや饅頭っぽいに違いないぞ!と構えて食べたものだから、その反動で「意外とあんパンだな」という印象になったのである。何も知らず普通に食べていたら、僕も「饅頭っぽい」と思ったかもしれない。自分の中に確固たる物差しがないのは情けないが、人の感想など得てしてそういうものだろう。
あと、あんパンか饅頭かは置いておいて、味はとても美味しかった。コーヒーにすごく合ったし、多分緑茶にも合うと思う。
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