アマノジャクであり続ける
おはようございます。
色々なお仕事をしていく中で、マイルールがあります。
「天邪鬼を大切にする」
子供の時から大通りより脇道、人ごみが苦手、などなど王道と言われるところから逸れることが得意だった私は根っからの天邪鬼ではないかと思っています。
ベーシストとして仕事をしていく上でもこの天邪鬼は生きており、まだ日本でダンスやR&B、ソウルが人気となる以前にアメリカの大学で学び、本物の黒人音楽を徹底的に学びました。
その後、日本に帰国して様子を見てみるとどこもかしこも黒人音楽で溢れているのを見て、言葉が妥当かは別として冷めていきました。
何年のビンテージベースを持っている、すでに幾つも持っているのにどこどこのプリアンプを手に入れた、などと機材自慢のSNSを見て、「さて?」と思う自分が果たして正しいのか?とも考えたことも幾度となくあります。
歌の伴奏をしている時も、気持ちが上がって高い音を出していく歌、ピアノ、ギター、手数が多くなるドラム。それを冷静に聞き、下に下がることでアンサンブルの厚さが増すという理由から、ここ20年くらいはほとんど5弦ベースで弾いています(通常は4弦で、5弦になるとより下に下がれる)
そうすると、アンサンブルがクールダウンした時にハイポジションで引くフィルが生きてくる、という理論です。
あれだけテクニックを磨いたけど今とても大切にしていることは、音価、音選び。
たった1音を的確に、英語でポケットと言われる的確な位置、リズムにハマった時に至高の喜びが生まれ結果としてアンサンブルが生きてくる、と思っています。
ここ10年近くバラードのレコーディングに呼ばれることが多く、ようやく自分の価値を分かってくれる人が出て来たかな、と思う木曜日の朝です。