見出し画像

15年後の私へ

15年後の私へ、手紙を書いてみようと思う。


15年後、私は目標を達成しているだろうか。

それは、昭和初期に建てられた実家のリノベーション。
それは、地域資源として機能する新事業の展開。
それは、今よりも自由な暮らし方。
それは、子どもたちが自分の意志で選んだ人生。

それから、人生の一大事をいくつか経験しているだろうか。
それは、私たち夫婦双方の、親の死や介護だったり
子どもたちの結婚や出産だったり、
自分たちの病気だったり、永遠の別れだったり、
30年のうちに起こるという大きな災害だったりするかもしれない。


2023年の春、夫の家業を継いでここで暮らすと決めたよね。
その時、義母は大層歓迎してくれたけれど、こう言ったの。
きっと、15年後のあなたも覚えていると思う。
「かおりちゃん、毎日、楽しいことなんかある?ぜんっぜんないよ。なんにも楽しいことなんか」って。

あの時の私、言葉が出なかった。というか飲み込んだんだ。
強烈に「私はそうなりたくない!!そんな人生まっぴらごめんだ!!」って思ったから。

15年後の私は、どうですか。
たとえ目標が達成していてもいなくても、人生の難題に直面して絶望の淵にいても、それを人生の彩りの糧だと思って、生きていますか。

「人は、制約があるからこそ、可能性が生まれる」と誰かが言ったのだそうだ。
ここで暮らし続けると決めた私たちは、決して自由ではなく制約の中で生きている。多分15年後もそんなに変わらないかもしれないね。
だけど、心の中まで不自由になりたくないんだ。

15年後の私へ。
制約の中でも自分の人生を輝かせるために、いまできることを一歩ずつ始めようと、やっと思えたところです。
あなたへ続く確かな一歩になるように、未来からどうか、願っていてほしい。





いいなと思ったら応援しよう!