トリニダード・トバゴの日刊紙Newsdayの電子版で2024年7月26日に配信された記事の見出しで使われていました。
(Newsdayは、同社の説明によれば、「完全にトリニダード・トバゴが所有・運営している」新聞です。これはそうではない新聞が少なくないことを示していると思われます。)
'coder'を辞書で引くと?
goo辞書の英和辞典にはなく、国語辞典に説明がありました。
しかし、これではあんまりなので、元になる語codeを引くと詳しく書かれていました。
名詞の1の用例にはハンムラビ法典 the Code of Hammurabiが挙げられていました。同じく名詞の2はドレス・コードのコード、名詞の3はダビンチ・コードのコードですね。3cは、zip codeのコードか!
…と、バラバラのイメージだった言葉が頭の中でつながりました。これぞ外国語辞書のおもしろさです。語が受け持つ守備範囲の意外性です。
今回の記事のcoderは、動詞の2aが元になっていそうです。また、派生語としてcoderが記載されています。
ー「〈プログラムを〉コード化する人,機械語に直す人」
ー「情報を記号化する人」
?????
しかしこれではよくわかりませんよね。
逆に、最近は「コードを書く」、とか「コーディングの勉強」とかのようにカタカナで使われているのを目にします。
コーディングとは? プログラミングとの違いは?
調べてみました。
2つのサイトによる説明:
若干2つの説明にはズレがありますが、
最大公約数をとれば、
「HTMLやCSS、JavaScriptといったWeb系の言語(=比較的簡単)を使って、具体的にプログラムを書く作業をすること」のようです。
code/codingについてはここまでとしましょう。
見出しの中のIGTとは?
ここからは記事の内容について。
学生向けのこのキャンプ(研修合宿)を主催したIGT、インターナショナル・ゲーム・テクノロジー(という企業)をご存知だったでしょうか?
私は全く知らなかったのですが、
ゲームといってもニンテンドーやセガサミーのイメージではなく、大人向けの宝くじや賭けを含むゲームの世界的な企業でした。
この企業の社会貢献事業としてトリニダード・トバゴ(TT)、バルバドス、セントキッツ・ネイビス、セントマーチン、ジャマイカからの学生を対象に行われたのが記事になった「IGTコーディング&ロボティクス・ロック!」キャンプでした。
また、
共催しているモナ地理情報学研究所は、ウエストインディーズ大学のモナ・キャンパス(ジャマイカ)にある研究所、この研究所とともにカリキュラムを開発したナリニ・ラムサワク=ジョーダ氏は同大学のセントオーガスティン校(トリニダード・トバゴ)の方でした。
さらに
この大学は1948年を起源とし、現在、カリブ海地域の17の国と地域(イギリス連邦の一員、またはイギリスの海外準州であるアンギラ、アンティグア・バーブーダ、バハマ、バルバドス、ベリーズ、バミューダ諸島、イギリス領バージン諸島、ケイマン諸島、ドミニカ国、グレナダ、ジャマイカ、モントセラト、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセント・グレナディーン、トリニダード・トバゴ、タークス・カイコス諸島)によって自治・運営されていることがわかりました。
https://www.uwi.edu/about.php および https://www.weblio.jp/wkpja/content/西インド諸島大学_西インド諸島大学の概要#google_vignette より
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一昨日の土曜日、4時間テレビの前に座り、パリ・オリンピックの開会式の録画を観てしまいました。主催国の個性が出された演出とともに、選手団の国名(または地域名・グループ名)と説明・衣装に、競技そのものよりも強く惹かれてしまいます。参加国の中には多くのカリブの国が含まれていました。
この記事では、カリブ海地域の国々が高等教育の点でどのようにつながり、外部資金を利用しながらSTEM教育・情報教育・気候変動対策に取り組もうとしているのかを垣間見ることができました。
この地域のイギリスによる植民地支配の歴史にも興味を持ちました。
また、イギリスに本拠を置く企業が、この地域に浸透(好感度の向上や信頼感の醸成が期待できる?)を図っているという状況も初めて知る「世界の現実」でした。
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