【価値こそがすべて】ビジネス戦略の思考法/重要な2つの観点について解説
【プロフィール】
西野誠 / にしのまこと
株式会社Oh my teeth 代表取締役CEO 1994年生まれ。大学在学中にオープンロジにて創業期を経験。ワークスアプリケーションズに新卒入社し、大規模基幹システム開発に従事。2019年、Oh my teethを創業。日本初の通わない歯科矯正ブランドを東京と大阪6ストアで展開。体験者数は5万人を突破。Onlab 21th「DemoDay」最優秀賞 & オーディエンス賞、ICC 2022「D2Cカタパルト」優勝、ICC 2024「DXカタパルト」優勝、Forbes NEXT100 2024受賞。
糸井あかり/いといあかり
Oh my week モデレーター・元NewsPicks記者 1999年生まれ。立教大学経営学部卒業。2021年、NewsPicks編集部にインターンとして参画し、「大学生が、2日でブランドをつくってみた」や「ニッポンの宇宙ビジネス」などの記事を担当。2022年、株式会社ユーザベースに新卒入社し、NewsPicks編集部で食品・小売業界の取材業務に従事。2024年より化粧品メーカーにてプロダクト開発等に従事。
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本題の前に、めちゃくちゃ嬉しかった話
Nishino:本題の前にやっぱり続けてると嬉しいなって話第2弾なんですけど、前回YouTube聞いてますよって方が現れましたと。めちゃくちゃ嬉しくないですかと。
Akari:え、これめっちゃ嬉しいですね!
Nishino:もう何が嬉しいかって言うと、その聞きました!とかじゃなくて、
そこから1本の、10分のラジオから「こういうことも考えました!」みたいな感じで、すごいプラスワンプラスワンでで考えてくださってて、やっててよかったなと思ったし、こんなに考えられるんだっていうふうにまだまだ学びありましたと。
Akari:そうですね。
Nishino:なんかそういうふうに使ってもらえるってめっちゃ嬉しいなと思いました。ぶっちゃけ話す話は結構その場の思いつきの話だとか、本当にそれ理論的に合ってんのかって突っ込まれたら結構うっ…って話なんですが…まぁそれを逆にあえて批判的に見てみたりとか、以前シックスハット法っていうのをやりましたけど
なんかいろんな視点で材料にしてもらえたら、会話のネタとか考えるきっかけとかにしてもらえたらすごいそういう使い方が嬉しいなと思ったっていう意味でも、嬉しかったです。ただ何かなるほどなるほどじゃなくて。
Akari:やっぱ、毎日私達配信してるんで、そのぐらい気軽にというかパッと 聞いてもらって。
Nishino:うん、気軽に。まあでも本当にいつも日頃ネタを集めるために考えてますし!
Akari:いや、そうですよね!
本との出会い方について
Nishino:で、まさにその方とお話ししてるときに、なるほどなって思った話を今日したいなと思います。それが「価値こそすべて」っていう話で、これ実は本なんですよ。
「価値こそすべて」っていう ハーバードビジネスレビューの本がありまして、以前僕も読んだことがそれあったんですよ。で、この本への出会い方っていうのもなんか普段と違う出会い方だったのをなんか覚えてたんですよ。本って、なんかどういう風に買いますか?だいたいが人に紹介されてとかじゃないですか?
Akari:そうですね。
Nishino:なんか僕が本ってどういう時に買うかなって考えたら、もうそれしか無かったっていうことに気づいた時があったんですよ。
Akari:確かに確かに。
Nishino:それだと良くないよなと思って、良くないのかわかんないけど、なんかXとかで流れてきたものか、要は紹介じゃないですか?そしたらこれもう自分の世界観というか、自分が会うような人って、結構セグメントされちゃってるじゃないですか。
Akari:あー、確かに。
Nishino:て思った時があったんですよ。確かに良くないよなと思って、本屋さんに行ってみたんですよ。で、Amazonもサジェストだから、良くないというかもう欲しそうな本しか出てこないじゃないですかぶっちゃけ。そういう時に本屋で行くといいよなみたいな話もどこか誰かが言ってて。しかも本屋によって個性があるからみたいな。だから本屋無くしちゃいけないよねみたいな。そういう主張を聞いたことがあって、で、その時に本屋行ったんですよ。池袋ストア行ってた時に
Akari:ジュンク堂
Nishino:そうそう、ジュンク堂。行ったらこの「価値こそがすべて」っていう本が並んでて。で、まぁ本当に申し訳ないですよ、そのジュンク堂さんがきっかけを与えて下さったんですけども、やっぱりKindle本、リアル本は買わないので。
Akari:ジュンク堂で見つけてAmazonで買った。
価値こそがすべてという概念について
支払い意思額と売却意思額の関係性
Nishino:で、この「価値こそがすべて」何かっていうと、一つの概念ですと。どういう概念かっていうと、これはその本をまとめてるnoteを見つけたんでそれを元にお話しします。
顧客の価値と言うのは、支払い意思額、
これぐらい払えるよっていう意思と、この売却意思額が、つまりこれ我々の生産性、例えば企業だったら、売却意思額は働く人とかが作るわけじゃないですか。支払い意思を生むためのもの。これを下げる。徹底的に売却意思を下げる。要は、スターバックスって時給めちゃ高くないじゃないですか。
Akari:あー、確かに。
Nishino:そんなに高くない。スターバックスとその他のカフェのドリンク
いくら払いますかってなったときに、どっちが高そうですかね?
Akari:スタバですよね。
Nishino:うん、ですよね。だけど売却意思額、つまりその人件費だとか、そんな変わんないじゃないですか。スターバックスの方が1.5倍高いとかではないと。それ、なんで起きてるかって言うと、スターバックスで働きたいって、その満足度とか、従業員の満足度とかが高いから、この金額でも働くっていう人がいるわけですよね。それイコール、売却意思額をできるだけ下げる方向であると。要は、高いものだから高い給料ではなくて、逆ですと。逆になってるっていうのが、この差分が企業の価値であると。めちゃくちゃユーザーは高いお金払いたい。だけども、それを作りたいという意志は、めっちゃ低いみたいな。低くてもやりたい。これこそいい戦略だみたいなことを書いているという、そういう話。この4つのこの観点を考えるみたいな。この中でも支払い意思額(WTP)と売却意思額(WTS)、これが一番重要で、これについてディスカッションするみたいなのをその方が勤めている会社のオフサイトミーティングでやったという話をしてて。それめっちゃ面白いなと思って、僕も改めてOh my teethをこのフレームで考えてみたら、面白いなというきっかけを与えてくださったっていうそういう話です。
Oh my teethに当てはめて考えてみた
Akari:これ、Oh my teethに当てはめてやってみますか。
Nishino:やってみますか。この機会を使って考えてみると、まずOh my teethは、マウスピース矯正を提供している、歯の矯正サービスを提供している会社ですと。これの特徴は、自宅でできるということ。これまで、歯医者に通わないとできなかったものが、自宅でできるというのが1つ目の特徴。
2つ目が、従来矯正っていうと、60万から80万とか、100万とか、そのぐらいのイメージがあると思うんですけれども、それを部分矯正にすることによって、33万円で提供してますと。3分の1ぐらいの価格で提供していると。
3つ目の特徴が、続けられる。LINEでサポートするので、要はオンラインなので、しっかりと続けられる仕組み。オンラインであっても、続けられる仕組みを整えているというこの3つの特徴を持っている、そんなサービスを提供してますと。それを前提にしたときに、まず支払い意思額から行くと恐らく矯正というと、80万から100万とかそのぐらいのイメージだと思うので、
それに対して、実際顧客がいくら支払ってるかというと33万円なんですよ。ここらへんはまず、お得感ってまさに書いてありますけれども、50万円ぐらいから60万ぐらいかなみたいな、部分矯正だし。だったところが33万円なので、そこがお得感まずありますよね。で、報酬供給に関しては、自社工場を持って作っているので、抑えることができると。かつ6ストアに導入しているので、結構規模の経済も今働きつつあり、より本社コストですとか、諸々のコストが抑えられてきているので、差分は、利益というのは、改善していると。で、売却意思額。働きたいに関しては、給与はここの場で言う話じゃないですね。そこまで触れないで、いくんですけれども、ただ事実として、人数は少ないです。結果的に本来の意味とは違うかもしれないんですけれども、売却意思額は下げられているんじゃないかなというので、ギャップはあると言えると思うんですが、もっといろいろ各観点下げたり上げたりはできるんじゃないかなというのが今のことですね。
Akari:なるほど。
特に重要な2つの観点
Nishino:でも、これ見て、売却意思額って大事だよなって改めて思いました。
別に、不当に下げたいとかではなくて、でもこの方向にすることによって、メンバーにとっていいよねっていう話だと思うんですよ。満足度。この本にもあったんですけれども、そんなことできるのかという。どっちも実は、両取りできる。この支払い意思額(WTP)を、要は支払い意思額を上げて、売却意思額を下げる、これが理想じゃないですか。
これバリュースティックって言うんですけど、これが伸びるので。これは両取りできるケースがある。Oh my teethも参考になるなと思ったのが、自動化。業務の生産性を上げたりとか、自動化を進めることによって、ユーザーにとっては例えば何かユーザーに提供しないといけないものがあった時に、それが自動化にすることによってより早く届けられますよね、と。そうすると、より早くできるからっていう形で、ちょっと付加価値が乗っかって、支払いの意思額(WTP)は上がります。Amazonだったら当日お急ぎ便とかだったら、プラスいくらとかしてもいいと思えるじゃないですか。今日届くならみたいな。かつ、そこにおいて自動化っていうことでそれを実現してるんだとしたら、それって働いてるメンバーにとってはそこの効率化されてるから、他の会社だったらそれ人力でやってめちゃくちゃ大変なんだけれどもうちだったらそれ自動化だからそこまで手間じゃないとか、結構それはむしろ簡単なんだよねみたいに思うと、売却意思額下がりません?だったらいっていいなみたいな。この金額でも他よりも、こうだけど、こういう風な働きやすい差があるとか、こういう風な面でわくわくするとか、こういう意味で気分が上がるとか、こういうブランドに関わられてるからって意味で下がる方向もあるんだよというので、要は、その結果ユーザーが満足するから、そのユーザー満足を直接、喜びの声がどこよりも多く届くからここに絶対いたいみたいな。他は何か待たされるとか、そういうのある中、ここだとそういう喜びの声が多いからここにいたいみたいな。そういう風に健全になっていくんだろうなと思ったのでこれは意識したいなと思いました。
Akari:確かに。これ単純に価格下がったら喜ぶよなとかその辺で考えがちですけど、意外とこの上の売却意思額(WTS)とかが大事
Nishino:まさにギリギリまで給料を下げるとか、ギリギリまで価格を上げようとかじゃないですよね。なぜなら、その差分、ギャップをちゃんと作らないと、それがお得感っていうところだから。だから映画館の例でいうと、映画鑑賞中に保育サービスを提供するとか。そうすると、売り上げも伸びて、要は付加価値をつけて映画館に保育サービス、一見関連性が薄いけれども、それがミックスすることによって、これだったらもっとお金払っていい?みたいな意思になるとか。なので、そういうふうなこの4つの価格で、自分のビジネスを見てみたりとか、自分がやろうとしているビジネスを整理してみると面白いなっていう、1個のフレームとして面白いなって思いましたし、気づきがあるし、ここはもう上がらないのか?いや、意外と…そういうブレストをするっていうこと
Akari:確かに。そうですね。こういうフレームとかって、日常的に考えないことを考えるきっかけ なりますよね。
番外編:本屋がなくなってほしくないっていう話
Nishino:まさにです。この本、ぜひおすすめです。何度も言うんですけど、この本を買うきっかけになったのは、池袋のジュンク堂に行って…どうしたらいいんですかね、この課題。こっちは電子書籍で買う。でも電子書籍でも、何でもいいわけじゃないじゃないですか。Kindleで読みたいとか、Kindleにたまりすぎてるから。みんなあるあるなんじゃないですかね。
Akari:あるあるだと思います。だって持って帰るのも、紙で買うにしても、
持って帰るの重いから、Amazonで頼もうとか、全然あります。
Nishino:10冊とか買ったらめっちゃ重いですもんね。
Akari:広告的な場になっているんじゃないですか?それの価値がちゃんと、本屋にビジネスモデルがちゃんとできるといいですね。広告として機能するから、置くのにいくらちょっと上がりますとか出版者に対してお金取れるといいですよね。取れてないのかな?ないか、さすがに。普通に本を置いてるだけですよね。だから潰れてるんですよね。
Nishino:確かに。
Akari:本屋さんってなくなってほしくないですもんね。
Nishino:なくなってほしくない。
Akari:本屋の閉店とか見ると、結構胸がキンってなりますよね。
Nishino:それを助長してると思うと本当に、どうしようかな。
Akari:確かに私たちのせいだ。
Nishino:でもこれ多分Amazonが本屋やるのはまた違うと思うんですよ。なぜならAmazonが本屋やると結局本当に売れる本だらけになりそうだよね。そういうことを思いました。
未来の歯科体験を生み出す
日本初の通わないマウスピース矯正Oh my teethを提供している、今後そういう付加価値をどう付けていくかって議論、まさに今6期目スタートして考えているフェーズです。これまで、マウスピース矯正単体だったものがどう進化させていく。どうやって、歯医者の全体の体験、すべての体験を、どういうパスで変えていくかって、まさにそれを進めている段階です。
Oh my teeth 採用情報
Oh my teethでは、最速で未来の歯科体験を社会実装する仲間を募集しています。我々と一緒にリアルとTechを駆使した事業創りを経験しませんか?
一緒に戦える仲間をたくさん募集中です!
▼職種の例
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まとめ
Akari:今日はバリュースティックというフレームを元に、価値こそがすべてっていうところでやってたんですけど、WTP顧客の支払い意欲とか、WTS売却意思みたいな、その、長さが価値なんだよみたいなところを学びつつも、今日、私がすごく思ったのは、やっぱこういうフレームあると普段考えないことを考えるから、意外と自分の会社の魅力に気付いたり、逆に、あれ、ここもうちょっとできるんじゃない?ってところに気付けるなと思ったので、一見すると、確かに当たり前じゃんって思うようなフレームとかでも、意外とSWOTとかもそうだけど、やってみると気付きって多くあるんだなと思いました。ので空いた時間にやってみたいなと思いました。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
本内容は、YouTubeで毎朝7時に配信しているので、チャンネル登録して聞いていただけると嬉しいです。では本日もOh!全開でいきましょう