「お葬式の非日常感を払拭したい」Life Style葬で叶える、自然で自分らしいお別れ
「お仕着せの葬儀は嫌」「自分の時は、かしこまった儀式をしたくない」と、従来の葬儀に疑問を持っているあなたへ。儀式にとらわれず、いつもの自分で旅立てるサービスが誕生しました。「Life Style葬」をプロデュースしたat FOREST株式会社の小池友紀代表に、サービスを立ち上げた経緯や想い、従来の葬儀との違いについて伺いました。
Life Style葬は、出棺まで住み慣れた自宅で過ごせる静かな葬儀
Life Style葬は、逝去から火葬まで、葬儀会館に移ることなく、宗教儀式も行うことなく、家族がお別れに集中できる葬儀です。親族中心ではありますが、葬儀会館に集まる「家族葬」とは違います。お別れの時間をしっかり持てるので、火葬だけを行う「直葬」とも違います。たくさんの葬儀形式が現れている現代で、さらにオルタナティブな葬儀が誕生しました。
故人の自宅安置期間は、遺族の希望通りに設定できます。家族以外は誰も呼ばずにゆったりした時間を感じるのも良し。「話がしたいからこの時間においでよ」と友人を呼ぶも良し。棺の周りに故人の思い出の品などを置けるため、「懐かしい写真だね」など思い出話も弾みます。
Life Style葬は、実はオーマイソーとのコラボレーションで生まれたサービスです。オーマイソーが展開する、祭壇を必要としないメモリアルボード一体型の棺「エコフィン」を使用した葬儀空間や、従来の葬儀に縛られず自分らしく旅立つといったコンセプトに共感いただき、このたびのコラボレーションが叶いました。
きっかけは「循環葬®」のお客さま
小池さん率いるatFORESTは、大阪府の自然豊かな森の中で「循環葬®」を展開しています。循環葬は、自然循環しやすい方法で遺骨を森へ埋葬する独自のサービス。森全体がお参りの対象になるため、家族は森林浴や癒しの時間を持ちながら、故人へ想いを馳せることができます。「お墓はいらない」「最後は大いなる自然に還りたい」「しっかり造園された樹木葬霊園ではなく、森の中で眠りたい」などと希望する人の願いを叶えます。
「Life Style葬は循環葬のお客さまの需要がスタートにあった」と、小池さんは話します。
「循環葬のお客さまから『お墓だけではなく、葬儀にも同様のサービスはないのか』と尋ねられることがたびたびありました。シンプルな、自然な形のお葬式はやっていないのかと。求められるサービスなのだな、私たちらしいお葬式のカタチを考えてみようと思い、考え調べていたところ、『オーマイソー』と出会って。まさに理想的な葬儀だと感じました」
シンプルで自分らしいお別れを、という思いのもとに発足したオーマイソーもまた、循環葬の取り組みを知り、共感していました。オーマイソー編集部は、オルタナティブな葬送の取り組みを行っている企業を記事でご紹介するため、2023年秋にatFORESTへ取材を依頼。そのやりとりがご縁となり、このたびのコラボレーションに繋がりました。
Life Style葬のイメージは「コンセプトがあるお別れの空間」
Life Style葬の葬儀プランは1つだけで、葬儀社にありがちな「必要なものを追加で注文すると料金が膨らんでいく」といった不安はありません。病院用の送迎車、役所手続き、棺、ドライアイス3日分、出棺用の寝台車、骨壺がついて29万7,000円。利用者側から言われない限り、何かオプションを追加することはないといいます。
また、大きな特徴として、生前契約が可能な点があります。
「循環葬のお客さまには、生前から葬儀も埋葬法も決めておきたいという方が多いのです。終活のトータルサポートを行っている一般社団法人つむぐさんと提携し、つむぐさんに葬儀代を信託として預け、死後事務委任契約をする形で生前契約をご用意しています。よって、Life Style葬と循環葬をセットでご予約いただくことも可能です」
環境に配慮したい、ありのままの姿で逝きたい。そんな人に、Life Style葬と循環葬のセットは最適ではないでしょうか。
喪服はいらない、むしろ部屋着でもいい
最後に、Life Style葬で実現したいこと、そして利用を考えている方へのメッセージを、小池さんに語っていただきました。
「葬儀といえば、喪服を着て厳粛なセレモニーを行う空間へ出かけるイメージがあります。でも私は、葬儀でもアットホームなスタイルを貫きたい。故人が過ごしてきた愛着ある場所でお別れができるのが、Life Style葬の一番の特徴です。例えば火葬前夜、家族がふだん通りのご飯を作って故人にお供えし、『最後の晩餐』にする。火葬日の朝、家族が『おはよう』とパジャマのままリビングへ下りてきて、いつもの朝ご飯を食べている横に、故人が棺の中で眠っている。本当に、いつものライフスタイルの中に故人がいるという形を実現したいと思っています」
普段着で見送る葬儀。出棺時はいつものように「行ってらっしゃい」ができそうです。
「今までの葬儀に違和感を覚えていたり、直葬でいいと思っていたりする方にこそ、このLife Style葬を体験していただきたいです。遺族の側からすると、直葬はシンプルだけどそのぶん寂しさを感じることも多いと思うので。遺族の物足りなさを補填できるのが、Life Style葬かなと思います」
Life Style葬は、京都・兵庫・大阪でサービスを開始しています。基本的には自宅での安置となりますが、安置施設を紹介することも可能とのこと。ふだん通りに、静かに故人を送りたい。そんな想いを持つ人に、ライフスタイル葬はぴったりです。
【小池 友紀さんプロフィール】
小池 友紀(こいけ・ゆき)
広告クリエイティブの世界に入り、フリーランスのコピーライターとして15年活動。商業施設やホテル、コスメ、子ども園など様々なコピーライティング、コンセプトメイキングを手がける中、両親の改葬(お墓の引越し)をきっかけに日本の墓問題と向き合い、死と森づくりを掛け合わせた「循環葬 RETURN TO NATURE」を創案。at FOREST株式会社を設立し、2023年7月に関西・北摂の霊場 能勢妙見山にてサービスをスタート。